表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PLANT-プラント-  作者: 千羽稲穂
第一章『青春と葛藤と恋愛と…』
12/67

閑話② (遅刻登校)

レビュー記念にTwitterで上げた140字ストーリーです。それを加筆修正し、分かりやすくしました。


山田遼太郎様に大大大感謝。



ストーリーには関わりませんが、個人的に気に入っている彼女の性格がよくでている話なので、良かったらどうぞ。

朝の出来事でした。



私は始業式早々遅刻して、電車を降りてすぐさま走り出しました。



始業式で遅刻なんてクラスで浮いちゃう。



死にものぐるいで走ります。



私が通う高校は周りが住宅街で囲まれていて、高校へ行くまで、曲がり角が多いんです。

この道を曲がらないで直線的に進めればいいのに…。



そんな時…

私の頭上に影が過ぎりました。



「遅刻だぁぁぁ」



呟きが影から微かに聞こえてきました。影は高校の方へ飛んでいきます。



そう、この影は家の屋根から屋根へ飛び移りながら高校へ駆けているのです。


誰だか分かりません。



高校の道を一直線に、道なんかないようにあの影は先へ先へ。そんな子が同じ高校にいるんだと思ったら気になって、気になって、なんとか見える範囲でついていきました。



目を影にあわせると、どうやら女の子のようです。軽いボブの髪をした、背の高い女の子。


案外、普通の女の子です。


ただ、その女の子…



目を開けては閉じてを繰り返しながら、飛び移ってるんです!



あれ、大丈夫かな〜?落ちないかな〜??いやいや、屋根に飛び移りながら行く時点でおかしいけど、半ば寝ながら忍者みたいに飛び移るなんて危険過ぎる。



ぴんっと立ってる寝癖が不思議さを薄れさせてました。



落ちないかな。大丈夫かな。

ちゃんと目を開けて登校したらいいのに。



屋根に飛び移って登校するなんて見たことないんですが、それ以上に彼女の眠そうな目が気がかりで仕方ありませんでした。

私と同じく彼女は朝が弱いのかもしれません。



朝が弱いからって、跳ぶのもどうかと。

でも、あれが出来るなら、私もするかも。



そんなことを思ってついていくと…



時間ギリギリに高校に到着しました。


良かった〜と胸を撫で下ろします。

あの忍者な彼女は先に行きましたが、あの影のおかげで遅刻はなんとか鳴りました。全速力で追いかけて正解です。



クラスメイト初対面な今日、気を引き締めて勝負に向かえます。


名簿を見て、さぁ、教室にいざまいらん。






それから数日して…


『遅刻。遅刻』

とまたまた電車を降りて高校へ。

朝に学校あるとか最悪じゃないですか。どうして、子供がこんなに走らないといけないんです!?



悪態を口の中で一つつきます。



バサッ



また頭上から音が。


ちらっとまた目をやると、あの子の姿。



今日は一段と寝癖が酷いですね。二本髪がぴょこんと出てました。



どうやら、彼女も今日も遅刻のようです。



彼女を見かけた初日の朝を思い出しました。

あの日は彼女のおかけで遅刻せずにいられたようなものです。彼女が何者なのか、どうして、あれだけの身体能力があるのか、実は分かっていません。



しかし、彼女はどうやら、違うクラスの女の子で『藤村絢香』と言う名前で、いつも寝ていると言うことは噂で流れてきました。

彼女の本質は知りません。

どうして、あんな芸当ができるのかも。


それでも、似通ったものを感じたのです。



それは、私の仲間ということ。

私もいつも朝がきつく授業より机に突っ伏していることが多いんです。



そんなお仲間さんと、一緒に走ってる。

一緒の時間に頑張って登校してる。



そう考えると、少しだけ胸元が温かくなって、安心できました。



今日も頑張ろう。



あの子が頑張ってるんだから、私も。



今日も一日が始まります。

筆者の私も朝はいつも起きられませんでした。


何故学校は朝からあるんだああああっていつも嘆きつつ、いつも遅刻してました。実は現在も。


絢ちゃんみたいに道なんか気にせず、直線的に登校できたら、きっと遅刻なんてなかったはずです。


きっと…(筆者は遅刻魔)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ