天下への道筋
三月。
徳川家康は高天神城を落城させる。城内は半数が餓死する酷い有り様であったらしい。武田勝頼は結局援軍を送ることが出来なかった。
四月。
信長が竹生島に参拝に出かける。一日では帰って来ないだろうと思った女房衆は城を開けて出掛けてしまった。ところがその日の内に信長が帰ってきてしまう。この様に信長は激怒し、女房衆が出掛けた寺に即刻差し出すように通告する。しかし住職が詫び言を申し上げてきたが住職ごと殺してしまう。
六月。
羽柴秀吉は鳥取に攻め入る。鳥取城を攻囲するが、その備えは何年でも行えるように築かれる。さらに安芸からの援軍を撃退し、そこから一気に平定してしまうことまで画策していた。
七月。
信長は安土城を数多の提灯を用いて照らし出した。その様は琵琶湖の湖面にも映り、大変美しい景色だった。まさか戦国時代でライトアップされた城を見ることが出来るとは思わなかった。
八月。
安芸から毛利の援軍が出陣するとの報が届く。信長はただちに命令次第すぐさま出陣出来るように準備するように指示を出した。「毛利が援軍に出てきたのならば、信長も出陣して一気に討ち倒し日の本を平定する」と下知した。東国の諸大名は大半が信長に貢物を献上しているような状態なので、あながち大袈裟な発言でもない。




