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6、お姫様の手(写真あります)

 そんなお姫様ですが、かまど係の奴れいになる前の、美しい白い小さな手を取り戻したいと思って、毎日最高級アーモンド油で手をマッサージしたり、指の体操をしたりしました。

 しかし、いったん節も太く、大きくなった手は、お姫様がどんなにがんばってももとのようには戻りませんでした。そのことをお姫様はかなり後になって、子供が二、三人できた後にもまだ気に病んでいました。


 夫である油売りの男は、「その手はあなたが一生懸命働いてきた証だよ。だから、そのままでいいのだよ」と言って、お姫様の大きな手をことのほかいつくしんだ、ということです。


「終」



タシケントのウズベキスタン国立応用美術館にあった絵皿(近代のものです)


挿絵(By みてみん)

読んでいただきまして、ありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
祖国を滅ぼされ天涯孤独の身になってしまったのは大きな不幸でしたが、美しさを取り戻したお姫様の美貌も、節くれだった大きな手も、ともに愛し愛しんでくれる夫に出会えたのは、最大の幸せでしたね。
[良い点] お姫様が不幸な目に遭い、かまど係となって懸命に働いているところへ漂うアーモンドの油、本当に昔を思い起こして懐かしくなりますよね……。 お姫様の人生は、油売りの男との出会いが転機になったので…
[一言] ウズベキスタン美女を頭のなかで浮かべながら、拝読しました!!  最後の手のエピソードもほんわかしました(*'ω'*) 油売りの男、抜け目なくアーモンド油で未来の奥さまを釣りましたね。 夜と…
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