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5、預言者ヨブの泉(写真あります)
……その夜、お姫様は油売りの男の宿に夜伽をしに行きました。
ひと瓶のアーモンド油のために、そのようなことをしたお姫様のことを、どうか責めないでやっていただきたいのです。
お姫様は毎日毎日、自分を傷めつけ続けることが、こころの底から辛くなっていたのです。
あと、油売りの男のことも、それほどイヤではなかったのでしょう、たぶん。
その後まもなく、油売りの男はお姫様を連れてその町をのがれ、別のとおくの大きな街で油の専門の店を開きました。
店は繁盛しました。おかげでお姫様は最高級のアーモンド油を毎日使って、どんどん美しさを取り戻すことができました。
くわえて、その街にはチャシュマ・アイユブ(預言者ヨブの泉)という泉があり、この水を飲むと女性は美しくなれるという言い伝えがありました。お姫様はそこにも毎日のように通い、とうとうその地方のどんな壮麗なモスクよりも美しいとうたわれるほどになりました。
チャシュマ・アイユブ(預言者ヨブの泉)注;現代の姿です




