校長の呼び出し!?
エリナの特殊能力「夢幻存在」を突破し、あとはいつも通りアタシノセカイをするだけだった。
一息呼吸をし、リリースをする。 その時だった。
「アタシノセk」
「みんな~聞いてくれ~!! 大ニュース大ニュース!!」
部室のドアを勢い良く開け、息を切らした勇利が再度部室に入ってきた。
「はぁ…また勇利なの? 今度邪魔したらユンボで阿寒湖に埋めるわよ。」
「そんなことよりヤバいんだって!! 咲希、お前マン・ネーン校長が呼んでるぞ!!」
「え…あのマン・ネーン校長先生!?」
私は手に持っていたマイボールを小汚い鞄にしまうと勇利の話を聞いた。
「な、なんでも今度のテメェ杯参加のことで話があるとか…」
「話…ですって!? わかったわ、今すぐ行く。」
「まぁ、あのマン・ネーン校長先生がお呼びなら部員全員で行くべきですわ。」
「そうだにぃ! 部員みんなで行けば怖くないにぃ!」
「ワタシタチモ…イキマスヨ…」
部員たちはそれぞれの準備を始める。
だが、私は自分の心境を部員たちに説明することにした。
「いや、マン・ネーン校長が呼んでいたのはあたし、武闘咲希よ。だからあたしだけが校長室に行くわ。」
「大丈夫かよ咲希、俺もついてくぜ!」
「はぁ…うるさいわねぇ…。
全集中、母の呼吸。 壱ノ型 アタシノセカイッ!!」
ジョゴゴゴゴゴゴゴッッ!!!! ジュボッッッゴエッ!!!!
あたしの手から放たれたアタシノセカイは轟音を立てて勇利を貫いた。
勇利は動かなくなっていた。
「じゃあ、皆。行ってくるわ。」
「咲希さん…お気をつけるのですわよ…。」
「咲希ちゃん、大丈夫かにぃ…。」
「ダイジョウブデス。ブトウサンハツヨイデスカラ。」
こうしてあたしは部室を後にした。