第三話 いろいろめんどくせぇ
一日にポンポン上げまくってるけど大丈夫だろうか・・・纏めたいねぇ。早とちりしちゃうから・・・
僕は蒼真。
自分で言うのもあれだが、かなりイケメンだと思っている。ナルシスト等ではない。単なる事実だ。親衛隊などが出来ているし、俺をみて驚かない女子は居ない。
バレンタインは無双状態。
容姿端麗・スポーツ万能・成績優秀。正に人生の勝ち組だ。
そんな僕にも苦手な奴がいる。
一人目は大竹雄二。なんでもかんでも暴力で解決する。俺も、顔が気に食わねぇというだけで殴られた。勘弁して欲しい。まさに脳筋だ。
そしてもう一人。田中祐介。
暗くて友達もいないくせに、いつも俺に近づいてくる。皆からはニートと呼ばれているし、こいつを好きなやつなんていない。誰も気にしないし、前髪が長いからよくわからないが、容姿も対して良くないんだろう。というかよく僕に近づこうと思えるよな。
そして、今日も学校を魅力で無双する。当たり前のことだ。
そのはずだったのだが・・・
まーた、ニートくんが近付いてきた。
どうせ親衛隊に追っ払われるんだろう。
と思っていたのだが、親衛隊が固まっている。
どうしたのかと思っていたら、
「おはよー。」
と、聞いたことのないイケボで言ってきた。ニートくんとは思えない。誰だよ、声だけだろ。そう思いながら声のするほうを見ると、ニートくん?の面影がある超絶級美男子が立っている。まさか整形でもしたのか!?と思ったが、キズやそれらしきものは見当たらない。これがあのニートくん!?んなわけないだろう!何があったらこうなるんだ。
混乱の中、さらに追い討ちをかけるかの如く、こんどは学校のヤンキー、雄二くんが来た。朝から最悪の日だ。きっと夢だ。彼がイケメンイケボな訳がない。
そんなことを考えているとヤンキーがニートくんに話しかけた。ナイスだ!心からそう思った。これでボコボコにしてくれれば、『なんだよ、見た目だけかよ』『なんか拍子抜け~』『弱いねー、ださーい』という評判なり、また僕に注目が集まるはずだ!などと期待していたのだ。
雄二くんが殴りかかる!
可哀想だが運が無かったということでいいだろう。
と思っていた刹那、あり得ない速度でかわし、これまたあり得ない速度で回し蹴りを決めた!なんだよ、なんなんだよ!空手でも習ってたのか!?避けられるわけないだろ!しかもなんだあの蹴りの速度は!
歓声が巻き起こることはなく、静かに止まっていた。直ぐに先生がやって来ると、一瞬驚いたような顔になり、ニートくんに事情を聞いているようだ。
最悪だ。間違いなく彼に注目が集まる。
◇◆◇◆◇◆
さて、どんな能力があるのかと調べてみたがとんでもないな。本当になんでも出来そうだ。試しに“知能支配”の“読心術・極”をつかって蒼真を見てみたが、こいつクズだな。腹黒過ぎるだろうが!
心が読まれたら大変だな。
彼の本性をバラすのもいいが、彼なりにプライドもあるだろう。やめといてあげようか。
問題は俺の蹴りを見ていた奴等だ。
間違いなく集まってくるだろう。
「祐介くーん!」
ほら来たよ。
俺は異世界転生には憧れるがハーレムには興味が全くない。
「ねぇ、祐介くんでしょ?格好いいね!」
マジでウザい。彼女が居たことことは今までないが、それはモテないとかではなく女子そのものが嫌いなのだ。
特に、こうやって今まで蔑んだりしてた奴らがコロッと態度を変えて媚を売ってくる。これだから女子は嫌なんだ。
取り敢えずスルーする。
「ねーぇ、無視しないでよぉ!」
というかこいつよく見たら、学年で一二を争うと言われてる美少女の、星川晴香じゃないか。
というか君なら他にもいるだろう!他をあたりたまえ!そう言いたい。
とにかくなにか言わないと不味いな。
なんせクラスの男達の視線が痛い。
「どうしたの?」
やっちまったぁぁあ!イケボだったぁ!
“感情操作”を使って感情を見ているのだが、
恋愛感情がとんでもなくはねあがった。
「な、なんでもない!じゃーね!」そういうとテテテテテーっと行ってしまった。
やっちまった・・・
さて、問題は。
この痛々しい視線、どうしようか?
次回も気長にお待ちください!