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二人の独白〜異形の少女〜

とんでもないことになった。


私は私の目的があった。

命と共に失ってしまった自分の過去。それを探せればいい、と思っていた。


だが同時にそれ自体に怯えてもいた。

私が、実は恐ろしい人間だったらどうしよう。実は殺されるべくして殺された人間だったらどうしよう、と。


しかし、なんだかんだといいつつ新しい旅の同伴者が過去を探す旅に同伴するという。それ自体は頼もしい。


…ただ問題点はこの男、名無しのジョン・ドゥ改め、ジド・クロウは殺人に、躊躇いがない。

誰かれ殺す、というのではないだろう。きっと相手を選んで必要があるならば「殺さなくては」いけないとスイッチが入ってしまった瞬間、敵対までがノータイムでサクッと殺してしまえる。


恐ろしい。

彼は人とコミュニケーションだって取れるし、人の心が理解できる。

理解した上で寄り添うことも、弱みに付け込むことも出来る。


私は彼と冒険をする。彼の力はとても頼もしいが、もしかして私はとんでもない契約をしたのかもしれない。

それこそ、悪魔の契約を。


…だがそれでも彼は私の旅についてきてくれる。ならば私も悪魔との契約、きちんと果たすまでなのだ。

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