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~15~ 対人戦①

しばらく歩き、そこそこにアイテムや武具も十分に集めたしいつ帰っても問題はない。

だがどうせならサブの依頼で受けているお嬢様探しをさっさと見つけられればいいが。

というか武器をもった一般人にちょっとの戦闘力がのっただけの冒険者があっさり死ぬのだ、どこぞのお嬢様がここで生きていられるとも思えないけども。


「ん?コレなんだい?」


さっき見た、ルーキー殺しの危険度計測不能、例の未舗装の横穴だ。

ただ気になったのがその横穴の脇、入り口の側に赤々とインク?染料だろうか。わざと目立つように塗られた赤い刺突用の短剣が深々と突き立てられていた。そしてその柄には赤い布が巻き付けられていた。


「ああ、それは探索済みの印ですね。」


ティリアが短剣を見慣れたものを見るように答えた。


「ほほう?」


「あれは過去にベテランだったり、はたまた偶然だったりで穴の探索がすんでいる場所に印として残すものです。この印がある場合、穴は安全で休憩所として使えるという印なんです」


「そいつは先輩方に感謝しないといけないねぇ。なら中で少し休憩して、どうするかきめようか」


「どうする、というと例のお嬢様ですか?」


「ああ。生きてるとも思えないし、わざわざ死んでる知りもしない人間の為に命を張るようなタマでもないんですよボク」


「そういうのってタマなしっていいません?」


「慎重なだけだよ。余計な危険に身を晒したくはないからね」


言いながら手をひらひら、笑顔でへらへらしている。


「なんとなく気づいてましたけどもしかしなくてもワリと軽薄な感じですか?」


「気づいた~?この世界の勝手はまだわかってないけどワリと慣れてきたんだよ。ヘラヘラしてるけど気にしないでね~」


ティリアも呆れたように苦笑いしてる。


「まあ、いいんですが。それよりさっさと中で休みましょう。地下は湿気がひどいのでもう汗でベトベトです」


ふーっとため息ながら洞窟へティリアが入って行こうとする。

前衛にいたジドがそれを手を出して制する。


「こんどはなんですか?」


口の前で人指し指を立てて「しー・・・」とポーズをする。


「・・・声がする。かなり弱った人の声がする。ちょっと気をつけていこう」


腰の短剣を握りながら奥へと2人は進んでいく。

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