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プロローグ
「本当に申し訳なかった。」
MSF司令官の櫻井が頭を下げてルクにそう言った。
「ここまで活躍してくれた君には感謝している。本当だ。」
「君の親には私たちが活動しているまでの間、資金援助を儲ける。」
「はい。」
ルクは表情を一切変えず返事をした。
「これでも足りないほどだよ。」
「行こう。」
ルクの後ろにいたMSF特殊班リーダーの緑が扉を開けながら言った。
「それで?あれだけでよかったのか?」
司令室前の通路を歩きながらルクに質問した。
「・・・」
「本当に、家に帰ってまともに暮らせるのか?」
「今のルクを親が受け入れるとは思えない。」
ルクは何も言わず、緑を置いて部屋に入った。
『ルクさん。』
ルクのポケットにあるスプーンがルクに話しかける。
『あの時のアップデートについて、まだ伝えていない事が・・・』
「私が質問するまでお前は喋るな」
ルクは電気を消し、ベットに入った。