プロローグ
どうも、金子 修です。
「なぁ、俺らなんで王都に向かってるんだっけ」
俺は、仲間の二人に声をかける。
もう暇で暇で仕方がなかったからだ。
俺の質問への返答は、すぐに来た。
「依頼だよ」
「異世界から召喚した勇者の訓練指導ですよ」
あぁ、そうだった。王様からの指名依頼が来たんだった。
断ってもよかったんだが、勇者ってのがどれだけ強くなるのか気になったんだっけ。
「めんどくさくなってきた」
「・・・何言ってんの」
「ミカ君が受けるって言ったんですよ?」
いや、そうなんだけども。あの時は面白そうって思ったんだよ。
でも今はもういいかなって。
そういうの、あるだろ?
「まぁいいや、てか勇者って何人?」
「三人かな」
「それぞれ剣、弓、魔術の適正らしいです」
「えぇそれ俺らとまんま同じじゃん」
「だから依頼が来たんだよ」
「そうですね」
なるほど。それならまだ楽だな。
「じゃあ、ニコラが弓の勇者の指導で」
「そうね」
「メイデアが魔術の勇者の指導か」
「そうです」
で、俺は剣の勇者の指導ねぇ。根性ある奴だといいな。
ボコボコにしたら、そのうち強くなるだろ。
あ、男かな?それとも女かな?
「なぁ、勇者達って男?女?」
「そこまで知らないよ」
「すみません、私も分かりません」
「そっかそっか」
男の方がいいな。
紳士な俺は男の方が、ボコボコにしやすい。
しっかし、王都はまだか?
「なあ、ニコラ。王都まだ?」
「うーん。私の目でもまだ見えないかなー。」
視力がえげつないニコラでも見えないか。こりゃまだまだだな。
「ミカ君は男の子なんですから頑張って下さい」
「別に疲れた訳じゃ無いんだが・・・暇なんだよなぁ」
メイデアとニコラは黙々と単純作業が出来る人だ。
で、俺は出来ない人だ。
飽きっぽいのである。
俺にとって暇ってのは割と苦痛なのだ。
だから二人ともっと話したいのだが、話題ってこういう時に限って思い浮かばないんだよな・・・。
仕方ないので二人との会話は早々に諦めて、歩きながら戦闘訓練をする。
腰にある剣を鞘から抜いた。
それから着ているコートの内側から、『笑っている様に見える仮面』を取り出して顔に。
準備終了。そしたら、訓練の開始だ。
え?その仮面は必要なのかって?
そりゃ必要さ!
何故なら俺はーー
ーー『付けている仮面の表情によって戦闘スタイルが変わる』からな!




