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第1幕 ~第2章~

コウガ「なるほど・・・それが今の状況か・・・」


あれから、近くの町の飯屋へと場所を移した俺たちは劉備から今の大陸の状況を聞いていた。


国の上部の人間が毎日自分たちのためだけに国民から巻き上げた税を使いお祭り騒ぎを行い、国民はそのために重い税を取られている。

税が払えなければ国の兵が暴力による徴収を行っているほどだという・・・


コウガ「どこも似たような感じだな・・・【国】ってやつは・・・」

劉備「それってご主人様の国も私たちのところと同じだったの?」

コウガ「まぁね、つか・・・さっきからその『ご主人様』って何?」


さっきから劉備ちゃんからそう呼ばれていて悪い気は全くしないが、気になってしまう


劉備「ん?だってこれから私たちの主様になるんだから、やっぱり『ご主人様』だと思うけど?」

コウガ「いや・・・可愛い女の子にそう呼ばれるのは男として最高に嬉しんだけど・・・俺が劉備ちゃんたちの主はちょっと・・・荷が重いというか」

関羽「それは困ります。あなたは我らの主人となっていただいて、我々を導いて頂くのですから!」


今まで、上から指示をもらってた人間がいきなり主人ってなぁ・・・ましてや『あの劉備たち』にだ。

荷が重い以外の何もでもない。


劉備「そうだよ!それにいつまでも『劉備ちゃん』なんて呼ばないで、真名マナで読んでほしいな!」

コウガ「真名?今呼んでる名前とは違うのかい?」

関羽「真名とは、親しい家族や友人以外には決して呼ばせない名前です。私は愛紗あいしゃです。ご主人様」

張飛「あー!愛紗が抜け駆けなのだー!!鈴々は鈴々(りんりん)なのだ!!よろしくなのだ!お兄ちゃん!」

コウガ「あ、あぁ・・・改めてよろしくな、愛紗、鈴々」


二人に真名を呼ぶと、愛紗の横に座っている劉備ちゃんが頬を膨らませた。


劉備「むー、私が最初に言い出したのにぃ・・・二人ともずるいよー!」

コウガ「はは、そんな頬膨らませたお嬢さんの真名はなんていうのかな?」

劉備「わ、私は桃香とうかっていうの!よろしくね!ご主人様!!」


劉備--桃香はすっかり機嫌を直してくれたようだ。


コウガ「あぁ、桃香もよろしくな!」

桃香「う、うん!よろしくね!ご主人様!」


桃香は笑顔で言うと俺の手を両手で握り、ぶんぶんと上下に振って喜びを表現する


コウガ「はっはっは!三人ともよろしくな!さて、自己紹介も終わったし、そろそろ出ようか?いやー腹いっぱいになったな!ごちそうさま!」

桃香「ごちそうさまでした!ご主人様、お会計お願いね」

コウガ「へ?俺はこの時代の金なんて持ってないぞ?」

「「「・・・・え?」」」


4人の時間が止まる...


コウガ「もしや・・・桃香たちも一文無し?」

愛紗「いや・・・天の御使い様ならお金も持っているだろうと思い、ご相伴にあずかろうと・・・」


マジでか・・・まずいぞ、このままじゃ国を変えるどころか無銭飲食で独房行きだ・・・


女将「ほっほぅ・・・あんた達・・・一文無しかい?」

鈴々「ゲッ!なのだ!!」


そこにはこの店の女将だろう人と、その後ろには屈伏のいい数人の男たちが立っている


コウガ「あー、これはイカン流れですねー...」

愛紗「冷静に言わないでください!」

桃香「ち、違うんですよ!無銭飲食するつもりなんてこれっぽっちもなくてー!!」

女将「お黙り!私はこのお嬢ちゃんたちを連れていくから、あんた達はこのお客さんを連れていきな!!」


そのまま桃香たちは女将に引きずられて行き、俺は男たちに引きずられていく。


桃香「話を!話をきいてくださぁぁぁぁぁいぃぃぃぃ!!!」

コウガ「前途多難だなぁ・・・本当に・・・」



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コウガ「腕が痛い・・・皿はもう見たくない・・・」

鈴々「足が痛いのだぁ・・・もう料理を運ぶのは嫌なのだぁ・・・」


あれから数時間、自分たちが食べたものの代金分働き終えた時には俺たち4人とも疲れ果てていた


桃香「お金を稼ぐってこんなに大変なんだね・・・まるで戦いだよぉ」

女将「はっはっは!そうさ、厨房は飯時には毎回戦いなんだよ、第一そんな状態でこの国を救えるのかい?」

コウガ「あれ・・・女将さん俺らの話聞いてた?」

女将「あれだけ大声で話をしてればね、本当にできるか分からないけど、私は応援してるよ!」


そういって女将は俺たちが座っている机にドンッ!と一本のヒョウタンを置かれる


女将「これは餞別だ!しっかり頑張るんだよ!」

愛紗「女将・・・感謝する」

鈴々「ありがとーなのだ!!鈴々たち頑張るのだ!!」


俺たちは女将に活を入れられ、お礼を言って店を出る。

ここからが俺たちのスタートだ、はてさて何処までやれるのか・・・



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