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第三話 荒地開発公社
第三話 荒地開発公社
王は新組織を作った。
荒地開発公社。
戦争で荒れた土地を国家が整備する。
川を直し、
道路を敷き、
灌漑設備を作る。
農民には二十年間の低税率を保証した。
貴族は反発した。
「土地を奪えばもっと儲かります。」
王は首を振った。
「それが前世の私だ。」
誰も意味が分からなかった。
王は続けた。
「土地は奪えば一度儲かる。」
「育てれば百年儲かる。」
十年後。
荒地だった場所は穀倉地帯になった。
税収は三倍。
人口は二百万人を超えた。
外国商人は驚いた。
どうしてこんなに成長するのか。
誰も知らない。
王だけが知っていた。
搾取の仕組みを知る者は、
その逆の繁栄の仕組みも理解できるのだと。
そしてグンナール王は密かに日記へ書いた。
悪人の知識は悪ではない。
その使い方が悪なのだ。
蛇の道を知る者は、
蛇を退治することもできる。
こうして後に「建設王」と呼ばれるグンナール・ノトラ・エングバリの治世が始まった。




