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泡沫のクローバー

作者:Mr.Might
大学2年の春。
眼鏡にマッシュヘアの「僕」は、校門ですれ違った幼なじみ・ミサキに、ふと足を止める。
高校1年を最後に、自然と距離ができた彼女。今では彼氏がいるという噂もある。
「関係ない」と思う一方で、視線はなぜか彼女を追ってしまう。

同じ授業、偶然の再会、就職相談に向かった学生課——
交わるはずのなかった日々のなかに、少しずつミサキの存在が戻ってくる。
かつて話さなくなった理由、それは「僕」が彼女の姉に恋をしていた過去にあった。
そのことに気づいたミサキは、自ら距離をとっていたのだ。

やがて「僕」は、大学図書館で偶然、司書インターンとして働くミサキに再び出会う。
ふと借りた恋愛小説。そのページから、一枚のクローバーを挟んだ栞が落ちてきたとき——
泡沫のように儚いと思っていた想いが、静かに輪郭を帯び始める。

これは、気づかなかった恋が、静かに動き出すまでの物語。
1.ふたたび
2025/06/30 12:00
2.図書館
2025/07/05 12:00
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