急かすお腹の音
ボブさんの所では乳牛も借りてくる事になっているから
先にテオくん達の所へ行く事に。
今回も虎徹はフランダースになって付いて来るらしい。自分で荷車装着してるし。
まぁ荷物載せれるしいいんだけども。
カラカラッ コロコロッ ゴトゴトッ
シッポフリフリご機嫌だね虎徹。
青藍もご機嫌そう。久々だもんねぇ。
雪が積もる前に思い切り運動させてあげたいなぁ。
「あ、お姉ちゃん!!」
テオくんが手を振ってくれている。
「テオくん元気だった? 少し大きくなったかな?」
さすが育ちざかりと言うべき?少しだけ背が伸びてる気がする。
「ロゼさんお久しぶり。今日はどうしたの?」
「ラダさんお久しぶりです。先日港町まで行ったのでお土産を持ってきたんです」
「あらまぁわざわざありがとう。」
「わぁお姉ちゃん港町まで行ったの?どうだった?海大きかった?
キラキラ光ってた?おさかなさんいっぱいだった?」
「うんうん、海はねすごーく大きかったよ。
お日様の光が当たるとキラキラ光って綺麗だったよ。
お魚さんはね、ほらっ! いっぱい持ってきたよ~」
虎徹のミニ荷車をみせれば、わぁ~!と歓声をあげるテオくん。
「日持ちする物ばかりなので、冬の食糧の足しにどうぞ」
「まぁこんなに!助かるわ、ありがとう。あ、そうだわ。
お礼にって訳じゃないけど、南瓜とお芋少し持って行ってちょうだい」
虎徹くん大丈夫かな?と言いながらミニ荷車に沢山積み込んでくれた。
あれ、玉葱とか人参とかキャベツまである。かえって申し訳ないような。
「今年はね、大豊作だったのよぉ。だから遠慮せずに貰ってちょうだい」
「お姉ちゃん、春になったらまた遊びに来てね!」
お礼を言って次の目的地 ボブさんの所へ向かう。
牧場だと魚は貴重らしくてボブさん一家は凄く喜んでくれた。
持っていけとお肉を大量にくれた。私は凄く嬉しいけど虎徹は重たそうだね。
『 ふんぬっ 大丈夫 僕 頑張るから! 』
お、頼もしいね虎徹。宜しくね。
借り受ける乳牛はジャージー種っぽくて、人懐っこい。
『 僕 お乳 だす? 』
ぶっ・・・ナディ? 君は男の子だからね?いや違う精霊だからね?
牛じゃないから張り合わなくていいから!
『 女の子なる? そしたらお乳出る? 』
いやいや、女の子にならなくてもいいから! ん? 性別変えれるの?
『 精霊は基本無性別、好みで見た目を選んでおる。
我らはロゼに合わせて雄の姿を選んでおるにすぎん 』
へぇー、そうなんだ。 どうりで男の子率が高いと。
って私に合わせなくてもいいからね?
なんか話がずれていきそうだ・・・。
よし、さっさと牛さん連れて帰ろうか。
ボブさんに別れを告げて帰宅する。
コロコロ テクテク パカポコ モォ~
なんだか不思議な光景な気がするけど、気にしない・・・
家に着いて厩兼牛舎に牛さんを入れて・・・あ、名前聞き忘れた。
『 名前 花子 』
花子・・・これまたなんと言うか・・・。 よろしくね花子。
冬支度もこれで全部終わったかな? たぶん・・・
夕方になればすっかり冷え込むようにもなったし。
ぐきゅぅぅ
今のは・・・手の平ーズかな。
今日は暖かいシチューにでもしよう。
『 僕 シチュー 好き 』
『 お肉たっぷりがいい 』
『 いぃ~ 』
はいはい、じゃぁチキンのクリームシチューでいいかな?
『『『 わーい♪ 』』』
あのね皆。 今から作り始めるんだから
お皿とスプーンを持つのはまだ早いと思うのよ?
ぐりゅぅぅぅっ
え?今の翁のお腹の音?! 豪快だね?
ディーヴァもクレハも残念そうな顔でスプーン咥えないの、2人は大人でしょう?
ぐぅぅぅっ
今度は私のお腹だった・・・
急いで作るから。待ってて私のお腹、急かさないで!
読んで下さりありがとうございます。