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ランチは屋台で

「おはようロゼ。昨夜はゆっくり眠れた?今日から1週間宜しくね」


「おはようラファ。楽しもうね」


そう、今回の旅程は1週間。夏よりも少し短いけど仕方がないよね。


クレハは居るけど一応は子供だけの旅だし。


また3日かけての移動だと思ってたのに・・・


「ふぉぉぉぉ、はやっ!風が痛い!」


あのねクレハ。移動が速いのはありがたいんだけどね?


風圧がね? 痛いのよ、息も苦しいのよ?


『 む、すまぬ。防風壁を忘れておった 』


私達は風の精霊馬に乗せられて移動しているのよ。


道中の景色楽しむ余裕とかあるはずもなく・・・ひたすら風圧と闘ってた訳で。


今クレハが防風壁張ってくれてやっと風圧から解放されたけどもっ!


私もラファも髪の毛がボサボサに・・・クレハだけなんともないってズルくない?


『 我は精霊であるからな 』


便利だね精霊・・・ ちょっと悔しいからクレハの髪をワシャワシャしてみた。


『 ・・・何をするか 』


ふぅ、ちょっとスッキリ。


まぁそのお陰で、朝家を出てお昼には港町に到着したのだけど。


『 往復の時間を短縮出来れば 町で有意義に過ごせるであろう? 』


確かに。帰りも精霊馬なら ほぼ1週間この港町で過ごせるね。


今回は別荘に泊まらず宿をとる事にしている。


その方が旅気分が増すからとラファの要望だった。


じゃぁまずは宿探しから始めようか。


道行く地元の人に聞いてみる。


旅行者向けの宿は2つ、若い2人ならここがお勧めだと教えて貰った宿は


海からは少し離れた位置にある小さなペンション風の宿だった。


白い土壁に青い屋根。なんかギリシャの写真とかにありそうな。


中に入り声を掛ければ


「はいはい、いらっしゃいませ」


ちょっと恰幅のよいおばぁさんが出て来た。優しそうな笑顔だなぁ。


「2人ですが空き部屋はありますか?」


「ツインとダブルがありますがどちらにしましょう?」


「ツィ・・「ダブルでお願いします」・・・」


ラファ?・・・何故ダブルを選んだのかな?


ニコッと微笑まれたら何も言えなくなるじゃないよ。もぉ!


「では3階のお部屋へどうぞ。鍵はこちらになります。ごゆっくり」


手続きを済ませて教えて貰った部屋に向かう。


部屋の作りは良く知る作りと同じだった。ただこっちの方が広いかな。


ベットはうんダブルだよね。一緒に寝るのかぁ・・・


「クレハも一緒に寝るんだろうし、いいでしょ?」


『 んむ 』


いや うむ じゃないよクレハ。


『 僕も居るよ 』


そう今回は虎徹も一緒。翡翠は寒いからお留守番すると言って来なかった。


まぁ猫だしね? 


「よし! 荷物片付けて何か食べに行こうか」


「まだ烏賊焼きの屋台あるかな?」


「どうだろうね、停泊中だけだって言ってたし」


「行くだけ行ってみようよ。新しい店も出てるかもだしさ」


確かに。ランチは屋台で決定!


『 烏賊焼きとは? 』


そう言えば前回来た時はクレハは居なかったんだった。


「烏賊を炭火で焼いてカンジャンで味付けした物だよ」


屋台が無かったら今度作ってあげよう。美味しいからハマると思うんだよね。


『 そうか、ならば期待しておくとしよう 』


荷解きを終えてさっそく屋台があった場所へ向かってみるも


残念ながらあのおじさんの屋台は無かった。さすがにもう出航しちゃったかぁ。


仕方がないよねぇ。他のも美味しそうだしね、どれにしようかなぁ。


あ、スジェビがある!日本で言うすいとんに似てるのよね。


体も温まるしスジェビにしよう。


「僕もそれ食べてみようかな。後はあっちの魚の塩焼きも!」


さすが男の子、食べる量が多いねぇ。


クレハは?と思えばすでに座って食べていた。早いね?


ただし周囲からは見えない。なのにどうやって手に入れたのよ・・・


「え?僕がクレハのも買ったよ?」


ラファが買ってあげたのね。 って虎徹ももぉ食べてるの?!


『 お店の人 どうぞってくれた 』


えぇぇぇ、お礼言わないと!どこの店・・・あそこの串焼きかぁ。


お礼を伝えに行く。


あのワンコに鴉を追い払って貰ったからと逆にお礼を言われてしまったよ。


『 ふふんっ♪ 』


私も食べようっと。


はぁ~美味しい。暖まる。出汁は海鮮じゃなくて牛かな? 


今回は食べ過ぎないように腹八分目にしたわよ、偉いぞ私!

読んで下さりありがとうございます。

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