夏の終わりに
楽しい時間はあっと言う間に過ぎて 今は帰路についている。
ディーヴァはアレコレと買いすぎだと言うけれど
ディアとアルテイシアさんは私の3倍は買い込んでたと思う・・・
バルドさんに関しては 他大陸の固有種 短角黒毛和牛を3頭購入していたし。
その牛を連れているから帰路はのんびり進行なんだけどね?
多めの休憩も入れるから 帰りに4日かかったのは仕方がないよね。
やっと家に辿り着けば 不貞腐れた3匹と妖精が待ちかねていた。
『 遅い 』
『 ずるい 』
『 待ちくたびれた 』
そうは言われてもね?・・・
ほらほら お土産買ってきたし機嫌直して? ね?
と言う事でシーフードBBQ開催!
エビや魚はそのまま塩焼きにして 貝はバター焼きや浜焼き
皆アツアツの内にいっぱい食べてねー。
私はと言うと・・・さすがにガッツリお肉が恋しくてお肉を食べた。
『 ねー、ロゼ。これの食べ方解ったの? 』
フラウがゴーヤを指差す。 ちょ・・・また増えてない?・・・
どうするのよこの山・・・ ゴーヤってキムチに出来たっけ?・・・
無理な気がする、冒険はやめておこう。
『 それ僕のー! 』
『 違う 僕の これ おいしい 』
『 フラウそれまだ焼けてないよ? 』
『 え?生でも食べれるんでしょう? 』
フラウ、貝の生は怖いから止めておいた方がいいと思うけどな。
『 食べちゃったわよ・・・ 』
その後フラウは3日姿をみせなかったので 何があったのかは察した。
だから言ったのに・・・
こうやって日々のんびりと賑やかに過ごし 夏が終わりに近づいた頃
ちょっとした事件が起こった。
今私の目の前に 手の平サイズの蛙がいるのよ。
緑の綺麗なアマガエル。
わかる? 手の平サイズの蛙ってさ・・・大きいよね?
いくらアマガエルでもちょっと怖いのよ・・・
なんで此処にいるのかな? ここ私のベットよね? 私寝起きよね?
叫んでもいいかな?
うっ ひぃぃぃぃ カエルの手の平が口!口にあたったぁぁぁぁぁ
ゼェゼェ・・・
その蛙は首根っこをディーバにつままれて ミョーンとぶら下がっている。
『 其方 何処から参った? 』
ディーヴァも知らない精霊なのかぁ。
『 解らない 気が付いたら此処にいた 』
どういう事なんだろう? 自然発生? え?精霊って自然発生するの?
『 稀にある 』
あ、あるんだ。 てことはこの蛙も? ここで? 私のベットで?
いやいや、嘘でしょ。それは無いと思いたいんだけど。
『 お手紙 預かってる 』
ぶっ、それを先に言おうよ・・・。
ディーヴァが受け取り読んで貰った。
『 我が住まう地 もはや森の維持不可能 受け入れを要請する 』
電報みたいな文面だった。
ディーバの眉間に皺が・・・これは非常によろしくないって事かな?
『 ロゼ バルドの元へ向かうぞ 』
あ、はい。寝起きだからちょっと待ってね。
と、その前にそこの蛙!! そこで浸かるんじゃない泳ぐんじゃない!
それ虎徹の水飲み皿だから!!
あ、翡翠 ぺっしなさい!蛙なんか食べたらお腹壊すから!
ペッ ペチョ・・・
・・・・
翡翠さんや?なんでこっちに向かってぺっしたかな?
顔に張り付いてるじゃないよぉぉぉ ひぃ! ぺしっ
『 騒がしい、 早よう支度をせぬか 』
あ、はい・・・
読んで下さりありがとうございます




