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ジャン!

「お父さん!浜焼きがあるよ! 烏賊焼きもあるよ!

 ああ、あっちにはエビの塩焼きも! 」


「ロゼ、少し落ち着きなさい。嬉しいのは解ったから」


はっ・・・ついテンションあがっちゃった。


「以前来た時は無かった物だな」


あ、そうなんだ。じゃぁ最近作られるようになったのかな?


「1つ買ってもいいかな?お父さん」


「私は浜焼きとやらを頂いてみよう」


「じゃぁ私は・・・やっぱり烏賊焼きよねぇ!」


「俺はあちらのエビ塩焼きにしてみよう」


「僕はこれ!ホタテのバター焼き! ホタテってなんだろう?」


それぞれ興味がある物を買って近くの椅子に腰かけた。


アツアツの烏賊焼き・・・いただきます! ガブッ


ん~~~~っ はふはふっ  これよこれ! 海の家で毎年食べてたやつ~!


「んむ、これは ハフッ 旨いな」


「これも旨い」


「兄上こっちも美味しいよ!」


気に入ってくれたようでよかった。


あれ?アルテイシアさんとディアは?


うわっ 何をそんなに両手いっぱいに・・・随分買い込んだね、食べきれるの?


「ついつい買いすぎちゃったわぁ~ふふふ」


「でもね、ちゃんと聞いて来たわよロゼ姉様」


何をだろう?


「あの露店の人達は貿易船の料理人で停泊中だけ屋台やってるそうよ」


なるほど!国外の人だったのかぁ。


停泊中限定だからバルドさんが以前来た時にはなかったのね。


「それでね、やっぱりカンジャンを使った味付けなんですって。

 カンジャンのおいしさを知ってほしくて

 行く先々でああやって露店してるって言ってたわよ」


って事は・・・


「この町の食材店で取り扱ってるって教えてくれたわよ?」


やったぁ!これで醤油が手に入る!料理の幅が増えるぅ~。


「後、なんだったかしら。なんとかジャンとなんとかジャンてゆうのもあるって」


「なんだよディア。ジャンジャンてそれじゃぁ解らないよ」(笑)


「しょうがないじゃない。全部ジャンがついてたんだもの・・・」


ぷぅと頬を含ませるディア。


「ありがとうディア。聞いて来てくれて助かるわ」


全部ジャンが付いてたなら 


テンジャン・コチュジャンくらいしか私は思い浮かばないな。


お店を覗いてみたら解るかな、楽しみにしてよう。


と言うか韓国の調味料っぽい。日本のはないんだろうか。


あれば嬉しいのだけど。


ん?・・・ どこかの国には韓国の人が転生なり転移なりで来てたって事?


それはそれで気になる・・・。


「ちょっと私屋台の人に聞きたい事があるから行ってくるね!」


急いで烏賊焼きを頬張ると屋台に向かった。



「あのすみません。ちょっとお聞きしたいのですけど」


「はいよっ。おっ、さっきのお嬢さんじゃないか。」


「先程はありがとうございました、烏賊焼き美味しかったです!」


「おう!口に合ったようでよかったぜ。それで聞きたい事ってのは?」


「この味付けに浸かってるカンジャンはおじさんの国の調味料?」


「ああそうだよ。 昔、500年くらい前だったか?

 界渡りをした人が教えてくれたそうだ。名前はなんだったけな。

 そうそう サングン様だ。

 俺達の国の冬は厳しくてな。サングン様が教えてくれた料理は体も温まる。

 すっかり国民食になっちまってるのさ。

 ただ慣れないと辛くてなぁ。

 だから国外との貿易で売る時はこうやって辛くないのを選んでるのさ。

 お嬢さんは興味があるのかい?」


「あまりに辛すぎるのは苦手なんですけど、オイキムチやカクテキは好きですね」


「なんと!オイキムチやカクテキを知ってるのかい。こりゃたまげたな」


マズイ ついうっかりと・・・。


「そんな顔して心配しなさんな。

 人には触れて欲しくない秘密の1つや2つあらぁな。深くは聞かねぇからよ。

 そうだな、お嬢さんはいつまで此処にいるんだい?」


「2~3日ですね、その間にまた食べに来ますね」


「そいじゃあよ、明日ならペクチェキムチとカクテキを持って来てやるぞ」


「えぇぇ!! あるんですか?! 買います!買わせてください!」


「少量でよけりゃ別けてやるよ、金なんぞいらねぇさ」


「でもそういう訳には・・・」


「いいんだいいんだ。これらの国の料理を知っててくれた礼だよ」


「ありがとうございます!」


また明日ここで会う約束をして私は皆の元に戻った。


あ、おじさんに言うの忘れたけどまぁいいか。


サングン様は名前じゃなくて役職名ですよ~~。

読んで下さりありがとうございます。

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