まんまの港町
パカポコ パカポコ
今回の移動も私とバルドさんは馬で アルテイシアさん達は馬車。
御者はルシェが勤めている。
道中は宿に泊まるのだろうと思ってたけど野営だった。
町も村もね・・・無かったのよ(汗)
私はいいのよ私は。
でも皆貴族よね?一応は王族よね? いいの野営で?・・・
「いつもの事だ、気にするな」
いやそうは言うけどねルシェ。夜盗とか魔物とか・・・
居ないんだったこの国・・・。
魔物は少数いるけど温厚なんだった・・・。 うん、平和バンザイ。
料理とかどうするのかと思ったけど
意外にもバルドさんが簡単な野営料理を作ってくれたのよ。
野菜と肉を炒めるだけなのにこれがまた美味しいんだから不思議。
寝るテントはルシェとラファで張ってくれたし、本当に慣れてるんだね。
寝袋か何かで寝るのかと思ったらハンモックだったよ。
うんそうだよね。ドレスで寝袋は無理よねー。
これと言って道中何事もなく、ホント何事もなく 港町に到着。
町の名前もそのまんまの【港町】だった。ズコッてこけそうになったわよ。
滞在期間は3日、短いけどバルドさん達の仕事もあるし仕方がないよね。
私は目当てのカンジャンが見つかれば!
と思ってたのに狂喜乱舞する事になろうとは・・・。
この時期は天候が荒れる事もいから色々な国や大陸の船が来るんだって。
それぞれが特産品などを卸して ここの特産品を積み込んでいくらしい。
国同士がお互い良い関係を築けているから 通貨も統一されていて
価格も解りやすい仕組みになってるんだってルシェが教えてくれた。
通過が統一されてるのはいいね。換算するのめんどいし・・・
まずは宿屋に向かうのかと思ったらちゃんと別荘があったよ。
小振りなコテージって感じだったけど、家族6人には十分広い気がする。
部屋は4つとリビングになっていて
バルドさん夫婦・ルシェとラファ・私とディアに別れる事になった。
「やったぁロゼ姉様と一緒♪」
ディアははしゃいでたけどルシェとラファはちょっと不服そう。
仕方ないでしょ。思春期真っ盛りなんだし君達。
荷物が少ないので荷解きもすぐ終わった。着替えだけだしね。
それに別荘を管理してくれてる老夫婦が居るから備品も揃ってる。
窓からは海が見えるし!ちょっとしたリゾートホテル気分ねこれ。
長期滞在の時は自炊もするらしいんだけど今回は3日だし
お店で港町料理を堪能する事になっている。
旅の楽しみの1つはその土地ならではの料理よね!すっごく楽しみ。
と言う事で さっそく皆でランチに出掛けた。
あぁぁスマホやカメラがないのが凄く残念。
街並みが・・・どう言えばいいのかなぁ。
家屋自体は韓家や沖縄の家に近い感じ?
腰までの高さの石垣に囲まれてて異国情緒あふれてるって感じなのよね。
アルテイシアさんが驚くわよっていってたけど本当に驚いた。
国内でこんなに街並みが変わるんだねぇ。
あ、でも沖縄・本州・北海道でも街並みが変わるからそうゆう物なのかな。
不審者にならない程度に辺りを見ながら歩く。
と、香ばしいいい匂いがする。
これって・・・醤油じゃない?カンジャンかもだけど。
どこから漂っているんだろう。
「ロゼどうしたんだい?」
「あ、お父さん。あのね醤油・・・カンジャンの匂いがするのよ」
「ああ、この香ばしい匂いがそうなのかい?
それならこの先にある屋台からかもだね」
と向かった先にあった屋台は・・・
烏賊焼き 貝類の浜焼き 焼きトウキビ! この世界にも・・・あったんだぁ。
嬉しすぎて涎が出そうになった。ちょっと垂れたかもしれない・・・。
読んで下さりありがとうございます。