用意周到すぎる
ぷぅ~んっ
耳障りなこの羽音、そう夏の風物詩 蚊・・・
五月蝿くて眠れやしなかったのよね。
そっかぁこの世界にも蚊は居たかぁ・・・存在忘れてたぁ。
とは言え香取線香とか〇ープなんてものはあるはずもなく・・・
どうしよう。
ラベンダーやミント・レモングラスが虫よけ効果あったような。
うん、ミントとレモングラスでやってみようかな。
たしかそのままでも効果あったはずだし
寄せ植えみたいにして玄関と窓辺に置いてみよう。
ぷぅぅ~んっ
くっ・・・ あんまり効果はなかった・・・
どうしようレースのカーテンで網戸代わりにしてみる?・・・
『 お友達紹介しようかぁ? 』
お? ポチくんのお友達? 蚊に効果あるの?
『 ちょっと待っててー 』
何処かへ飛んで行ったポチくん。10分後にお友達を連れて来た。
手の平サイズなんだけど、私が知ってるのよりはやっぱり大きいよね?
『 どうもぉ~、タマですっ♪ 』
軽いな・・・タマちゃん。 見た目は大きなオニヤンマ。
でも魔蜂の友達なら・・・
『 種族は魔蜻蛉でぇーすっ♪ 』
ですよねぇ・・・。
ふと思った。昨夜の蚊は普通サイズだったけどもしかして魔蚊とかって・・・
『 居ないから安心してねっ♪ 』
良かった、居なかった。
『 ここはねぇ、ほらぁ泉から近いでしょぉ~。だから蚊も居るのよねぇ。
でも任せてぇ~。ボディーガード引き受けるわよっ 』
そ、そうね。ある意味ボディガードよね。うんうん。宜しくねタマちゃん。
タマちゃんってくらいだから雌なんだろうな。
『 ふふふっ なぁ~いしょっ♪ 』
じゃぁジェンダーレスって事で・・・
と、蚊問題も解決し、夏と言えばやっぱり恋しくなるのは素麺やザル蕎麦。
当然ある訳もないし 麺の作り方知らないし。
いや蕎麦は打ち方しってるけど蕎麦も蕎麦粉もそれ自体が無いのよね。
パスタで代用? 何か違う気がする。
醤油もないし鰹節なんかもないからめんつゆも作れないし。
でも冷たい麺が食べたくなったので、トマトの冷製パスタを作ろうと思う。
家庭菜園での収穫第一号のトマトちゃんで レッツクッキング。
簡単なんだけどね。切って和えて味整えるだけ!
よし完成! さぁて食べますかとデーブルに運ぶ。あ、飲み物忘れてた。
と、レモネードを作ってテーブル戻って見れば・・・
あれ?・・・
手の平ーズとディーヴァがフォークを握って座っているじゃない。
出来れば・・・作る前に来てくれないかな?・・・
『 すまぬ。 つい涼しげで旨そうだったのでな・・・ 』
『 きゅぅぅぅっ・・・ 』
今のは私のお腹じゃないわよ!
『 ごめん、僕のお腹・・・ 』
マルスだったかぁ~。 解ったよちょっと待っててね、すぐ追加分作るから。
「あ、伸びちゃうからそれ先に食べちゃっていいよ。」
やったぁと喜ぶ手の平ーズ。 ちゃんと3当分に別けるディーヴァ。
ん?その取り皿はどこから?・・・私出してないよね?
『『『 自分用のを持参した 』』』
なるほど、用意周到すぎる。
追加分を作り終え 皆で遅めのランチになった。
やっぱ夏は冷たい麺よねー。そればっかりでもダメだけど。
読んでいただきありがとうございます。