全部声にでてました?
「まずこの世界と私達の居るこの国について簡単に説明をするわね。
ジャルディーノと呼ばれるこの世界には4つの大陸があるの。
そのうちの1つ アルベロ大陸の北にある島国レトリーが私達の住む国でね。
主要産業は酪農・農業・畜産。総人口は5000人くらいかしら。」
えーっと・・・
どうしよう。説明されても覚えれる自信がまったく無いんだけど。
折角説明してくれようとしてくれるのに、聞き流すのも失礼だし
よし、ここは正直に言ってしまおう。
「あのすみません、アルテイシアさん。
私覚えきれる自信がありません・・・。
出来れば・・・その・・・
解りやすく簡単に要点だけを、なるべく短めでお願いします!」
出来れば箇条書きみたいな感じで こぅぽんぽんっと簡単に・・・
「あらあら、ごめんなさい。そうよね。
詳しくはおいおいでもいいし。
わかったわ。じゃぁ簡単に言うわね。
ここは私達が統治する島国トレリー。
人口5000人程度の小さな国で自然豊かなのんびりとした国よぉ~。
どぅかしら?これなら覚えられるかしら?」
コテッと首を傾げるアルテイシアさん、可愛いんだけど!
ってそうじゃない・・・。
今さらっと私達が統治するって言った?
て事はあれよね、いわゆる王侯貴族ってやつ?
私王侯貴族に対するマナーとか解らないんだけど。
顧客とか社長だとかって思えばいいかな? よくないよね。なんか違うよね。
うん、まぁ後で考えよう。まずは話を聞いて状況把握しなきゃ。
「はい、 覚えられそうです。」
「そう、よかったわ。
じゃぁ次に貴方がここに呼ばれた事について話すわね。
この世界にはね、精霊や妖精が存在するの。
私達の国は特に自然も豊かで精霊や妖精とも共存関係にあるのよね。
ただ、精霊や妖精との交流には聖女と呼ばれる存在が必要なのよ。
私達は姿を見る事は可能でも会話が出来ないから・・・」
精霊?! 妖精?! 実在するんだ・・・。
私の世界じゃ空想上の存在だったもんね、この世界だと実在するのかぁ。
凄いな。
ん?・・・
私の世界とかこの世界とか すんなり受け入れちゃってるけど
これってあれよね? 小説とか漫画で読むよく 異世界転移って事?
いやいやいやいや 待って待って待って
こうもっと若い子とか 知識豊富な子とか いろいろあるじゃない?
なんで私? えぇぇぇ・・・ わたしぃぃぃぃ?! 嘘でしょぉぉぉ
「あの・・・落ち着いて? 無理かもだけど・・・」
アルテイシアさんがそっと手を握ってくれた。
これってもしかして・・・もしかしなくても・・・
「全部声に出ちゃってました?・・・」
コクコク
うわぁぁぁ恥ずかしい! 3人揃って頷かないでぇぇぇぇ。
読んで下さりありがとうございます




