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ちまっ ちまちまっ

満足したのか結構な量の魚を置いてラッコとカワウソの兄弟は泉に帰って行った。


どうやって持って帰ろうかと思ったけど、なんてことはない。


マジックバックだったよこのバスケット。


ポイポイと収納しながらふと思った。これ某狸型ロボットの○○ポケットみたい。


『 主 狸違う あれ猫 』


し・・・知ってたし!



「じきに日が暮れる。そろそろ帰ろう」


「そうだね。暗くなる前に帰ろっか」


「楽しんで貰えただろうか?」


「うんうん。凄く楽しかった。」


「そうか」


向けられた笑顔は凄く優しい目をしていたからちょっと照れ臭かったけど


「今日はありがとう!」


私も笑顔でお礼を言った。




夕食はお土産として貰った魚のフリッターだった。


新鮮だから美味しくて皆食べ過ぎてしまったよ。


バルドさんなんかズボンのベルト緩めて


トマスさんに当主としてあるまじき姿!と怒られていたっけ。




余った魚はオイル漬けにしておくと言っていた。食べるのが楽しみ。


食後のお茶には 森で採取してきた肉桂を使ってシナモンティ―にして貰った。


独特の香りがあるから好き嫌いが別れるかなとも思ったけど


幸い皆好きだと言ってくれた。


肉桂、シナモンとも呼ばれるこれは消化を促す効果もあるんだよね。


食べ過ぎは今には丁度いいハズ。



自室に戻った私は今日の事を思い返してみる。


泉で出会ったラッコとカワウソの兄弟。 手の平サイズで確かに可愛かった。


ん?・・・  兄弟? ラッコとカワウソって同種だったけ?


どっちもイタチ科ではあったと思うけど。


まさかの両親が異種類婚?! え?それありえるの?


異世界だからありえるのかな・・・


いやもしかしたら・・・ カワウソが進化してラッコに・・・な訳ないか。


『 もふもふ図鑑で変身 元々の姿違う 主 物覚え悪い? 』


くっ・・・そうだった。


馴染みやすいようにってもふもふ図鑑で見た姿になってたんだった。


でもなんだか虎徹に言われたくない・・・


『 フッ 虎徹も人の事言えないニャ 泳げないの忘れて溺れたニャ 』


そうだそうだぁー。 やぁいやぁい。


『 翡翠 熱いの苦手 忘れて魚食べた 尻尾ボンってなった 』


『あれは忘れたんじゃないニャ 匂いに釣られて待てなかっただけニャ!』


それもどうかと思う・・・


なんだかんだと仲が良いこの2匹のじゃれあう姿を見て


一緒にこの世界に来てくれてよかったのだと嬉しくなった。


「 虎徹 翡翠 ありがとね 」


『『 なにが? 』』


「ふふっ 一緒に居てくれてうれしいなと思って。」


『 当然ニャ 主ほっとけないニャ 』


『 僕 主 大好き! 』


「私も大好きだよ! さぁそろそろ寝ようか」


とベットに向かえば・・・


またですか、そうですか。 またなんですねナディさん。


せめて端っこで寝てくれませんかね?何故にど真ん中かなぁ。


よいしょとナディをずらせば・・・


ちまっ  ちまっちまっ


手の平ーズよ、なぜ居る・・・ つついても起きやしないよ。


仕方が無いので手の平ーズを潰さないように横たわる。


うん、これ寝違えそうな気がするよねぇ・・・疲れも取れなさそう。

読んで下さりありがとうございます

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