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会いにきちゃった?

ふぅ~、疲れたぁ。


屋敷に戻った後 軽めに夕飯を済ませて今はゆったりと湯舟に浸かっている。


有難いことに私が滞在している客室には個別のお風呂が付いていた。


しかも温泉だったりする!


敷地内に源泉があり、そこから引いていると言っていたっけ。


やっぱり疲れた体には温泉よねぇ。


お風呂から出て火照った体を少し休ませたら 早めに寝た方がいいかな。


なんて考えながら浴室から出れば・・・


『 わふっ わふっ ヒャッハー! 』


『 んななな んなぁうぅ 』


「 ・・・

  こぉーてぇーつぅぅぅぅぅ!! 」


相も変わらず下着引っ張り出して遊んでるんじゃないわよぉぉぉ!


 『 ひゃぁぁ おこっちゃ やぁー 』


虎徹はソファの下に逃げ込んだ。まったく逃げ足早いんだから!


翡翠は・・・しれっとベットの上で寝たふりをしている、ズルイな。


可愛いんだけどさ、この癖はなんとかして欲しい。


寝着に着替えた後 マリーさんが髪の手入れをしてくれている。


気分はすっかりお嬢様だ。マリーさんの手が気持ちいい。


「気が付かなくて申し訳ありません」


と恐縮しまくっていたけど


マリーさんが悪い訳じゃないし気にしないで欲しい。


虎徹と翡翠の事だ、コソコソと忍び込んだのだろう。


手入れが終わり お茶の用意をした後にマリーさんは退室していった。


読みかけの本を手にしてソファーに腰を下ろすとホンワカ温かい。


温かい? 何故に?・・・


『 ロゼ 会いに来た 』 ニコッ


ひょぇっ!!


変な声でたじゃない! 


自分の背後?ソファーを確認すれば


昼間の光る牛、もとい 精霊が座ってるんですけどぉ?!


一応は気を使ってくれたのか昼間よりは小さいけどもっ!


その精霊をクッション代わりに私が座った形になってるんですけどもぉ?!


いつの間に! どうやって此処に! 何しに?!


って 会いにか・・・


「どうしたロゼ!」


「大丈夫か!」


「何がありましたの?!」


3兄弟がすっ飛んできた直後


バーンッ!! 勢いよくドアが開いた。


「奇妙な悲鳴が聞こえたがロゼ 大丈夫か?」


「あらバルド。奇妙な悲鳴って失礼ねぇ。

 驚いたらアナタだって・・・」


「んんんっ ゴホンッ。

 何があっ・・・ 精霊様か・・・」


「会いに来ちゃったみたいです・・・アハハ・・・」


「「 会いに? 」」


「「「 来ちゃったの?? 」」」


皆どう反応すればいいのか困ってる。ですよねぇー。


『 だって 僕 名前 貰ってナイ 』


ん? 名前貰ってないってどういう事かな?


『 名前貰う 僕 ロゼ もっと仲良し 』


もっと仲良し???  よく解らないよ?


『 名前無い 僕 寂しい 名前欲しい 駄目? 』


きゅるるんと円らな瞳で見上げられたら・・・


「ロゼ、精霊様は何と仰っているんだい?」


「それが、名前が無いのは寂しいからと名前を欲しがっていて・・・」


「あぁ、個々の名前がどうやら無い様でね。

 だから私達は精霊様と一括りで呼んでしまっているのだが」


「そうよねぇ。私達だって一括りに人間って呼ばれたら・・・

 なんだか寂しいかもしれないわねぇ。

 ロゼ、付けてあげたら?」


『 駄目? 』 うるうる・・・


はぅっ、うるうるしないで、見つめないでぇぇ。


「解りました、ちょっと待ってくださいね。今考えますから」


名前・・・。名づけのセンスないのに・・・。


うーん・・・・。白い牛・・・。


インドの神様が乗ってた牛 なんだったっけなぁ。


ナンディンだったっけ?・・・そのまま付けるのもなぁ。


ナン・・・ダメだ、食べ物になっちゃう。


ナディン・・・ナディ・・・よしナディにしよう!


「ナディ でどうかなぁ?」


『 ナディ ナディ ナディ うん 僕 ナディ! 』


喜んでくれたみたいでよかったぁ。


と安心したのも束の間で・・・


ぽわぽわんっと光が弾けたと思ったら 


牛の代わりに美少年が座ってた、私のお尻の下に。


つまり私が美少年の膝上に座ってる形になる、それはマズイだろぉ私。


ガンッ 


xxxxxx っつぅぅぅ


慌てて立ち上がろうとして ローテーブルに膝をぶつけた。痛い・・・


読んで下さりありがとうございます。

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