さすがアルテイシアさん
「ああぁぁ コラ止めないか。お嬢さんが息できないだろう」
ボブさんが止めてくれたけど、ハァ 窒息するかと思った。
恐るべし牛の涎。
きっと歓迎してくれたんだろうけどさ。
物事限度って物がね?・・・牛さんや?
べろりんっ
ぐふっ・・
皆笑ってるけどさ、やられてみればわかるから!
ちょっと牛さん、あっちの皆にもやってあげて? きっと喜ぶから。
のそのそのそっ
あら? 伝わった?
他の牛さんまで皆に集まってベロベロ祭りが開催されてる・・・。
ふふふ、道連れよ道連れ!
さぁ牛達よ! 思う存分嘗め回してさしあげて!!
『 主 なんか 変 』
『 牛の涎で人格変わったのニャ? 』
何か言った? 虎徹翡翠。
え?羨ましいって? そっかそか牛と戯れたいのかぁ ニヤニヤ。
『 僕 何も 言ってない・・・』
『ちょっと虎徹! 待つニャ! ずるいニャー!』
虎徹はそそくさと馬車の下に逃げ込んだ。
翡翠も後に続いて逃げ込んだ・・・。
一方バルドさん一家は・・・
「うわぁ・・・やめなさいっ! こらっ・・・ぐえっ」
べーろんべーろんっ
「いやぁぁぁぁんっ、リボンは食べちゃだめぇぇぇぇ」
モグモグモグ
「うっぷ・・・ちょ・・・ま・・・」
ベロリンベロベロ
もれなく全員ベロリンチョ♪の餌食に!
って、なってない!
アルテイシアさんは1人優雅にテーブルでお茶を飲んでいた。
さすがですアルテイシアさん・・・
しばらくして満足したのか牛さん達は離れていき
生活魔法:クリーンで全身サッパリとさせた。
勿論私は使えないのでハイディアさんがやってくれた。
「ハイディアはさっきもやったんだし、僕にやらせてくれてもよかっただろ」
「駄目よラファイエ兄様。未婚の女性に・・・」
「では俺ならいいだろう? 見た事もあるんだしはだ・・・」
ゴンッと鈍い音を響かせて ルーシエくんの後頭部に扇子が当たった。
どっから飛んで・・・ アルテイシアさんかぁ。
目が笑ってないけどすこぶるいい笑顔だ・・・。 こわいっ
「母上! 何するんですか! 痛いではないですかっ!」
「ルーシエ 貴方にはもっと女心と言う物を教えなければならないわね」
ルーシエくん・・・
イケメンなのになんか残念な子だ・・・
やっぱりここは1発どついて記憶を・・・
『『 やめたげて!! 』』
気を取り直して・・・
ここの牛達は乗る事も出来ると聞いた。
それならやっぱり乗ってみたいよね! うんうん
牛なら未成年でも安心して乗れるらしく
ルーシエくんとラファイエくんも何度か乗っているようだ。
「私はこのポニーにするわっ!」
ハイディアさんが連れて来たのは・・・
ポニーと言う名の小振りな牛だった。
馬じゃないんかーい! と叫んだのはしょうがないと思うの、うん。