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べしょっ?

あの子達は元気かなぁ、今も悪戯で甘噛みをしているんだろうか。


なんて思い出に浸ってたら 背中に何かが当たった。


ふんごふんごふんごっ


なんだか生暖かい・・・ あ、鼻息だこれ。


振り向いて確認しようとしたら


ぶしゅっ・・・   べしょっ


なるほど・・・ 今回は涎じゃなくて鼻水ですか、ああそうですか・・・・


「ロゼ! 大丈夫?!」


皆が一斉に生活魔法:クリーンを掛けてくれた。 うん、ありがとう・・・


厩番のおじぃさんがひたすら謝ってくれたけど


この馬も悪気があったわけではないだろうし、気にしないで欲しい。


ごめんね?とでも言う様に馬はオデコをグイグイ押し付けて甘えてくる。


可愛いなぁ。 これなら触っても大丈夫そうよね?


そっと首筋に触れてみれば 嫌がる様子も無いので安心して撫でてみる。


かっしかっしと前足で地面を掘って?蹴って?いるのでご機嫌は良さそうだね。


指を立てて手櫛の要領でワシワシと撫でまわせば


気持ち良いのかグイグイと顔を寄せてくる。随分となつっこいねきみ。


「随分と相性が良いみたいだねロゼ。

 その子に乗ってみるかい?」


「はいっ! 大丈夫そうなのでこの子に乗って見たいです!」


 黒鹿毛のこの子、元の世界で乗ってた子に似てるし。大きさが違うけどっ。


乗る馬が決まったので厩番のおじぃさんが馬具を取り付け準備をしてくれる。


久々の乗馬とあって きっと私は目がキラキラしてたと思う。


だって本当に楽しみで嬉しいから!


馬具を装備してドヤ顔でやって来た馬は本当にかっこよくて見惚れてしまった。


いざ乗ろうとして・・・私の伸長じゃちょっと届かなくて・・・


おじぃさんが踏み台を持って来てくれた。 お世話かけます・・・


気を取り直して・・・出発!


バルドさんは 凄く立派な栗毛の子に乗っていた。これまたカッコイイ!


アルテイシアさんと3兄弟は馬車だった。



パカポコと蹄鉄が地を蹴る音が心地よい。


顔に当たる風の草の匂いも気持ちよい。


久々の乗馬 サイコーー!!


そう言えば この子の名前 なんて言うんだろう。


「バルドさん! この子の名前は何ですか?」


バルドさんはじっとこちらを見つめている。


「 ・・・とうさま」(ボソッ


え? 聞こえなかったんだけど?



「お父様」



え? ええ? 名前がお父様なのこの子! 呼びにくっ!



「ロゼはまだ私の事を お父様と呼んでくれないのかい?」


はいぃぃ? 何故急にそういう流れにっ!


眉下げて上目遣いに見られましても! 


無駄に色気醸し出さないで欲しいんだけどもっ!


「お父様が呼びにくいなら 父上でもいいんだが」


グイグイ来ますねバルドさん・・・


「まだ2~3日しか経ってないんで無理ですぅぅぅ。

 恥ずかしいですっ」


「そうかい? では パパ でも・・・」


パコーンッ


「バルド! せかさないで頂戴!気持ちは解るわよぉ。解るけどもぉ。

 ロゼ 焦らなくてもいいのよ。ね?」


アルテイシアさん・・・

馬車から身を乗り出して馬上のバルドさんを扇子で殴るとか器用ね。


「うふふっ。コツがあるのよぉ~。

 でも・・・そうねぇ。

 私もお母様って呼ばれたら嬉しいかもぉぉぉぉ」


ポッと頬を染めて馬車の中に戻っていった・・・。


そんな顔されたら・・・ 呼ばないと!って変な使命感でちゃうじゃないよー。


うん、なるべく早く呼べるように努力はしてみるよ・・・。






読んで下さりありがとうございます。

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