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トマスさんの溜息

うん、今日もいい天気! 絶好のお出かけ日和だね!


専属メイドになってくれたのは マリーさん。


落ち着いた感じのお姉さんって感じなんだけど 同い年の18歳だった。


そのマリーさんに朝の身支度を手伝ってもらった。


と言っても髪を整えてもらうだけなんだけど。


流石に着替えは気恥ずかしくて遠慮した。


用意された服はモンゴルの民族衣装デールに似た物だった。


着るのにちょっと苦戦したけどまぁ大丈夫、たぶん。


そして髪が整うまでに今日の予定を思い出していた。




朝食後 まずはこの屋敷の周辺にある首都に向かうらしい。


首都と言うからには お屋敷が中心じゃないのかと思ったんだけど


精霊の森と呼ばれる大きな森の管理を先祖代々引き継いでるから


少し離れた場所にある森の手前に屋敷があるんだって。


精霊の森かぁ、そのうち行ってみたいな。一般人でも入れるのかなとか思ってたら


『 主 精霊の愛し子 入れる 』


って虎徹に言われた。 なるほど、愛し子が入れないとか困るもんね。


今日はさらっと町の中を散策するだけ。


おおよその雰囲気や店並びが解れば 後日ゆっくりと買い物に出掛けたい。


その後に牧場へ移動して遅めのランチを取り見学予定になっている。


「搾りたてのミルクは旨いぞー!」


とバルドさんが言ってたので楽しみだったりする。


虎徹と翡翠もちゃっかり付いて来る気満々である。搾りたてに釣られたな?


夕方まで見学した後に帰宅予定となっているから


うん、触れ合う時間もたっぷりありそう。そう思ったら顔がニヤけてたらしい。


「ロゼ様 楽しそうですね。

 本日は牧場に行かれるとの事でしたので、三つ編みにして纏めてあります」


身支度も整ったのでダイニングに向かう事にした。


そろそろ皆集まって朝食が始まるころ合いだろう。



と、ダイニングのドアを開ければバルドルさんの声が聞こえて来た。


「これは遊びではない、視察だ視察!

 トマスも視察は大事だと言っておっただろう!」


「それはそうでございますが。

 ですが旦那様。旦那様は先日も視察だとお出かけになられましたし。」


「先日の視察は南の牧場であったろう。

 今日は西の牧場だ! あそこは我が家の牧場だからな。俺が案内せねば!」


執事のトマスさんは小さな溜息をついて


「旦那様は視察が多すぎるのですよ・・・

 今回はロゼ様の為に目を瞑りますが 今後は少し控えてくださいませ!」


「ああ、解かった解かった。しばらくは控えるように努力する」


あ、これ無理なパターンの気がする。ほらトマスさんの溜息も聞こえるし。


トマスさん苦労してそうだな・・・


結局は一家総出で出かける事になり 皆ニコニコしながらの朝食となった。


でも一家総出となったら護衛とか大変なんじゃ?


自称村長と言えど国王一家な訳だし?


と思ったら平和でのんびり気質のこの国ではそんな心配は無用らしい。


「国王と言うよりは実質 本当に村長のような物なのですよ」


とトマスさんがコッソリ教えてくれたのだった。



朝食も終えて、さぁ町に繰り出しますよぉ!!

読んで下さりありがとうございます。

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