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春は恋の季節?

すっかりと雪も無くなり花々が目を出し始める春となった。


ふぇっくしゅいっ


それでもまだ夜は肌寒くて、ちょっと風邪気味な私なのだけど・・・


あの後アルテイシアさんに手渡された図面はちゃんと普通のデザインだった。


よかったよ本当に。


エンパイアラインをベースとしたドレスなんだけども


例えるなら精霊とかギリシャ神話とかに出て来そうな感じ?


それに花冠を被るのだそうで・・・私に似合うのかな?と不安になる。


「ロゼに絶対似合うから!」


とラファが力説してくるのよね。なんか恥ずかしいんだけど。


そもそも婚約だけならドレスいらなくない?とも思うのだけれど


どうやらこの世界では精霊王の像の前で宣誓をするのだそうで・・・


精霊王の像ねぇ・・・ 現物・・・ゲフンゲフン  本人が目の前に居るのに?


別に像の前じゃなくてもよくない?・・・


「ロゼには身近な存在になってしまってるけどさ

 普通はまずお目に掛かれない存在なんだよ?」


そうは言われてもね?


お目にかかるもなにもほぼ一緒に住んでるようなものだし?・・・


「他国の愛し子ですらめったにお目に掛かれないのにさ

 ロゼはやっぱり特別なんだよ」


そうなの? てっきり他の愛し子もこんなものかと思ってたんだけどな。



そうそう、春と言えば恋の季節じゃない?


虎徹と翡翠にもパートナーが見つかったのよ。いつの間にか。


虎徹のパートナーはこの森にひっそり暮らしていた魔狼の可愛い女の子。


銀色の毛並みが凄く綺麗なのよね。どことなくハスキーにも似てる気がする。


翡翠のパートナーは山猫っぽい男の子。え?ぽいんじゃなくてオオヤマネコ?


あら・・・失礼しました。


で、当然この子達もこの家に住む事になった訳で・・・


人間よりも人外の比率が高い家に・・・まぁいいんだけども。


モフモフは可愛い、可愛いは正義(モフモフに限る)


ディーヴァもクレハも いずれ子が生まれるやもしれぬ と張りっ切って


虎徹用の部屋と翡翠用の部屋を用意してくれちゃったのよね・・・


いやまぁありがたいんだけどね?


当初の1LDKはどこいったかな・・・


『 婚姻すればもっと広い部屋も必要となろうに 』


確かにそうかも?


ん?・・・ 結婚後もここに住むのかな?


ルシェはバルドさんの仕事手伝うんだろうし


もっと屋敷に近い方がいいんじゃないのかな?


「通えばいい。この程度の距離どうと言う事は無い」


普段はね? でも雨とか雪とかさ。


『 その時は我らが送り迎えすればよかろう 』


えぇぇ・・・精霊王を送迎に使うの?・・・それ駄目じゃない?


『 かまわぬ、我らが良いと言っておるのだ 』


そ、そう? じゃぁお言葉に甘えてしまおうかな。


この場所もこの家も好きだし、このままここに住めるのなら最高よね。


っと、そうだ。のほほんとしてる場合じゃなかった!


一冬お世話になった牛さんを返却してこなきゃ。


「ルシェ、ちょっとボブさんの所に牛の返却してくるねー!」


「待て。一緒に行く」


「え?1人でも大丈夫よ?」


『 主 ニブちん 』


『 解ってないニャ 一緒に出掛けたいんだニャ 』


あ・・・そういう事。ごめん・・・


あぁぁルシェがションボリしてる・・・


「やっぱり一緒に行ってくれる? 帰りに町で買い物もしたいし」


パァと顔が明るくなった。解りやすいねルシェ・・・


「ああ」




こうして2人で牛を連れて牧場に来たんだけどね?・・・


うん、ビックリしたよねそりゃ。ハハハ・・・


なにやってんのよナディ!!


『 僕 おかあさんなった あかちゃん ミルクあげるの 』


いやいやいや、ナディって男の子よね?


『 違う 僕 おかあさん 』


えぇぇぇぇ?! いやでもだって・・・  えええぇぇぇぇぇぇ?!


ほらルシェだって唖然としてるじゃない!


クレハだって顎外れそうにポカンとしてるじゃない!


いつ産んだのよ。お相手は誰よ。 ってそうじゃない。


そもそも精霊って・・・子供産むもんなの?・・・


『 いや 生まぬな 』


どういうことなのこれ・・・ちょっと私混乱中なんだけど?


「その子牛はな、親と死に別れたんだよ」


「ボブさん!」


「甲斐甲斐しく世話をしてくれとるんですよ、精霊様が」


なるほど、お母さん牛を無くした子牛の面倒を見てると。


でもお乳って出るの?出たとして精霊のお乳で育つ牛ってどうなの?ありなの?


『 僕 頑張る 』


あんまり考えると知恵熱でそう。うんそっか、ナディ頑張って・・・


まぁ・・・ボブさんも居るし大丈夫でしょ? と思いたい。

読んで下さりありがとうございます

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