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それはマスイんじゃないかな

後半ラファイエ目線です

夜 リビングでハーブティーを飲みながら思い返してみる。


初対面は一糸纏わぬ姿で・・・


次はストレッチしてる時で・・・その次は気合いれてる時で・・・


・・・ なんか変な恰好の時ばっかりな気がするのは気のせいかな?


でも町や森に出掛ける時さりげなくついて来てくれるのはいつもルシェで。


女の子が好きそうなスィーツのお店に連れて行ってくれたり


可愛い雑貨屋に連れて行ってくれたり。


冬の間ここで一緒に住んでみても 口数は少ないけど


さりげなく高い位置に有る物を取ってくれたり薪の補充をしてくれてたり。


そう、1つ1つのさりげない気遣いが嬉しかったし心地よかったのよね。


無表情に見えるけど、ちょっとだけ口角があがってたり


照れてる時なんか耳が少し赤くなってたり


ふふ、そんなところが可愛いなと思ってたのも事実で・・・




『 ほう、よく見ているな 』


うわぁぁぁぁっ、ディーヴァいつからそこに!!


『 いつからもなにも最初からだが 』


え?・・・ あ!あぁぁぁぁ・・・しまったここリビングだった・・・


『 主 全部声に出てた 』


『 ルーシエ真っ赤になって部屋に戻っていったニャ 』


マジで?・・・ いやきっと私も今 真っ赤よね?・・・顔が熱いもの。


『 して雪解けの後に婚約か? 』


こ・・・こここ こんにゃく? 違う 婚約?! え?早くない?


『 春になればルーシエも成人とみなされる、早くはあるまい 』


あー、そっかぁ。この世界の感覚だと早くはないのかぁ。


でもその前に、バルドさんとアルテイシアさんに報告じゃないかな。


『 心配いらぬ、すでにクレハからラファイエに報告が行っておろう 』


え?・・先にラファに報告行っちゃったのぉぉぉ?!


それはマズいんじゃないかな・・・


ラファは驚いくだろうし、バルドさんは自分が先に報告受けてないと拗ねそう。






「兄上がとうとう告白したの?! ロゼと両想い?!

 えぇぇぇ。嬉しいけど悔しい。僕複雑なんだけど!」


ウトウトしていたところにクレハの報告を受けて僕は戸惑った。


兄上とロゼが恋仲になっていずれ婚姻関係になってくれるのは素直に嬉しい。


でもそれはもっと後の事で


僕にも少しくらいチャンスはあるんじゃないかなぁって・・・


『 ラファイエ 其方もロゼに好意を寄せておったな 』


「うん。でも兄上となら仕方がないかなぁ。残念だけどね」


なるべく明るく行ってみたけど心の中はどんよりだよ。


『 以前も申したが 両者と婚姻でもよいのではないか。

  ラファイエはルーシエに相談してみたのか? 』


そう言えば秋の旅行でそんな話をした気もする・・・。


兄上とは・・・ うわぁ!相談してないや!


「クレハ 僕ちょっと急いで兄上の所に行ってくる!」


と、立ち上がろうとして手を掴まれた。


『 落ち着かぬか、 今は深夜ぞ・・・ 』


あ・・・ さすがにこの時間は駄目だよね。


帰って来たばかりだけど明日の朝すぐに向かおう。


そうとなれば 父上と母上にも話しておかないと!


と立ち上がりかけて今度は抱きしめられた。


え? クレハ?・・・


『 我が悪かった。落ち着いてくれ。この時間に報告してすまなかった。

  だが先にも申したが今は深夜ぞ・・・ 其方の両親も寝ておろう 』


あ・・・そうだった。


自分で思ったよりも動揺してるみたいだ。


『 今宵は添い寝してやる、まずは寝て落ちつけ 』


そのままベットに引き戻された。


えー、男同士で? と思ったけどクレハのやさしさに甘える事にした。


なんとなく1人で寝たくなかった。1人になったら泣いてしまいそうだった。


ポンポンと背中を優しく撫でてくれる。


もぉ、赤ん坊じゃないんだからさぁなんて思ったけど


僕はいつの間にか眠りについたらしい。ありがとうクレハ。

読んで下さりありがとうございます。

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