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ドアを開けると・・・

取り敢えずは一件落着し(タブン)クリスマスディナーの準備を始める。


丸焼きとか煮込みは時間掛かるからね。


ラファはアルテイシアさんに教わって来たマッシュポテトを作ってくれるみたい。


隠し味に少しだけアンチョビを咥えるのがコツなんだって。美味しそうだよね。


鳥の丸焼きはじっくり暖炉で焼くのでクレハが火加減を見てくれている。


ディーヴァはデコレーションケーキを作ると張り切っていた。


どうやらこれも寝言で言ってたらしく、しかも詳細まで言ってたらしく・・・


『 任せておくがよい 』


と言われてしまったので、素直にお願いする事にした。


ルシェはと言うと私のルームプレートを作成すると言っていた。


そう【男子禁制】のプレートを・・・



じゃぁ私も取りかかろうかな。


羊肉の下ごしらえをして付け合わせの野菜を切って。


ランチは簡単に なんちゃってハンバーガー にした。


丸パンを切って軽く炙って具を挟むだけ。


作るのも食べるのもお手軽でいいのよね。


と順調に作業をしていたハズなのに・・・



ハテ? ここは何処だろう?・・・


おかしいな、私お手洗いに行ったはずなのに・・・


はっ・・・そうよ!お手洗い!! 


ドアを開けると・・・そこはトイレじゃなくて此処何処な状態に・・・


『 よく来た異界から招かれし愛し子よ 』


はぃ? どちら様? いやそれ以前にね?


「よく来た じゃないわよ!ちょっと!! お手洗い何処!!」


思わず怒鳴ってしまったけど仕方ないよね?


こっちは切羽詰まってるのよ。緊急なのよ!


『 お手洗い?・・・ 』


呆けてるんじゃないわよ! 漏らすわよ? 


漏らさないけど限界まで我慢するけども!


『 王よ、もしかしてタイミングがかなり悪かったのでは? 』


あのさ、話は後にしてくれないかな?言いたい事は山ほどあるわよ。


でもね? 解るかな?


「さっさとお手洗いに案内して貰ってもいいですかね?」イラッ


思わず近くに居た人の胸倉掴んじゃったけど、仕方が無いよね。


『 は、はいぃぃ 』


  ★ ☆ ★ ☆彡


ふぅ・・・スッキリ(物理的に)


お手洗いを済ませ、元の?場所に案内される。


コホンッ


『 改めまして、ようこそ異界から招かれし愛し子殿 』


「ようこそ? ここは何処ですか?貴方方は誰ですか?何故私を此処に?」


『 私は闇の精霊、こちらは・・・ 』


『『 この戯け者めが!! 』』


うわぁっ びっくりしたぁ・・・ ディーヴァ、クレハ!!


よかった2人が来てくれたなら安心だ。戯け者って知り合いかな?


『 すまなかった、こやつは我が末弟だ 』


ん?・・・2人の弟?? と言う事はやっぱり精霊王?


いや今はそんな事どうでもいい。


「ねぇディーヴァ、暖炉のお肉と煮込み中の鍋は大丈夫かな?」


(((( そこ?! この状態でそこ気にするか?! ))))


「え? お手洗い行こうとたところを勝手に連れてくるような人と話す気ないし。

 なんなら1発殴り・・・」


スパコーンッ スパコココンッ   『 うがっ 』 『うぐぅ 』


うん、さすが どこでも片手桶。ナイスタイミングだね。


「2人が来てくれてよかったよ。さっさと帰ろ。料理が台無しになっちゃう」


『 あ、いや待ってくれぬか 』


あ、タンコブ出来てるちょっと痛そうかも。でも自業自得よね?


「い・や・で・すぅー!!」


『『 其方が悪い 』』


「あのね、用があるならまずは先触れ?手紙で相手の都合を聞きなさいよ!

 貴方がした事はね?単に誘拐もしくは拉致なの。

 こっちにはこっちの都合ってものがあるのよ。解るかな?

 肉が炭になってたらどうしてくれるのよ! 

 鍋が焦げてたらどうしてくれるのよ!

 もらし・・・コホンッ

 料理が駄目になってたら損害賠償の請求するから!! じゃ!」


はぃ、さっさと帰るよディーヴァ、クレハ。


ちょっと2人共 うんうん頷いてないでさ。早く!!


ん?帰るってどうやって? 私どうやって此処に来たんだっけ?


ディーヴァもクレハもどうやって此処に?


というかよく此処に私が居るの解ったね?


『 昨夜の口付けのだ。あの時に加護も付与しておいたのだ。

  まさかこのような事が起こるとは思わなんだが結果功を奏したな 』


『 加護のお陰でな、居場所を探る事が出来たのだ。

  無事でよかった。 肝が冷えたぞ 』


そっかぁ、でどうやっ・・・てぇぇぇぇぇぇいっ。


なるほど、転移魔法かなこれ。するならすると言って欲しかった・・・


「「 ロゼ!! 」」


「お鍋!お肉!!」


駆け寄って来たルシェとラファを避けて暖炉に向かうと


虎徹に白い目で見られた。


『 主 やっぱり残念な子 』


えぇー・・・


『 主 そこは2人と抱きしめ合って無事を喜んで・・・ 』


あ・・・ ごめんつい気になって・・・


「えーと・・・ルシェ・ラファ・ただいま!心配かけてごめんね?」


「まったくだ・・・」


「いくら待ってもお手洗いから戻ってこないから・・・」


「便秘とかじゃないわよ?」


「解ってるよ!」


もぉ・・・とラファは笑ってたけどちょっぴり涙目になってた。


ルシェは頭をぽんぽんと撫でてくれた。


「ロゼらしいと言えばロゼらしいか」


ん?何が?どういう事?


「色気より食い気?」


ぇぇぇ、確かに今のは私が悪かったけどもぉ!そこまで食い気に走っては・・・


ないよね?ないと思いたい。



お肉もお鍋も無事だった。ふぅよかったぁ。


さぁて、さっきの弟とやらの事を教えてもらおうかな?

読んで下さりありがとうございます。

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