飛んでけ!
半年以上あきましたね。申し訳ありません。
ヲタクのラスボスが登場します。少々ご注意してくださいまし。
「よしっ! その話、乗った!」
「よしっ! その言葉、寸分違わず記憶した! これで今日からお前はわたしの下僕だ!」
あれ? 下僕? 今この人下僕って言った?
「さぁ、では新しい世界へ!……とその前に。お前に言っておかなきゃなんないことがいくつかある」
「言っておかなきゃいけないこと? てか下僕ってどういう意」
「そうだ。まずあっちの世界でのお前の容姿のことなんだが――」
僕の言葉をさえぎりやがった。あとで覚えてろよっ!
絶対なんか反撃をしてや――
「すべらっ!!」
いきなり蹴っ飛ばされた。なんだこの横暴さは。というかまたしても僕の言葉を遮りやがってぇっ!!
「はい集中しとけよー。で、容姿のことなんだがわたしの脳内にあるイメージでいい?」
「……まずはそのイメージとやらを聞かせてクダサイ」
「そうだな……まず髪は黒のストレートで左に赤いメッシュを入れる。顔はそのまま(笑)。身長は170程度だな。服装はお前の好みで選べ。あ、目は中二臭くオッドアイだ。このようにして容姿と“その顔”のギャップでウケを狙うのだ!!」
死ねばいいのにこのオンナ。
「――と、このような冗談はこのへんにして、」
「よかった!冗談で本当によかった! っていうか“その顔(笑)”っていうのも訂正してほしい!」
「男ウケしそうなルックスでいくぞ」
「お前腐ってんじゃねーか!!」
きたよヲタクのラスボス。発言を無視されましたがもう慣れてしまいましたよはっはっは。
「旅してるうちにいいパートナー(男)見つけろよな」
「またまたご冗談を」
月守護の目は本気だった。