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第四話「料理対決とヴィブラスラップ」

 

 料理対決の会場は熱気に包まれていた。審査員席には料理界の重鎮たちが揃う。


 鬼才デミグラスは断言した。


「ロバートの勝利だろう」


 評論家ハインツは慎重に答えた。


「予想がつかないって、とりあえず言っておくよ(笑)」


 美食クラブ代表カイバラは期待を込めて言った。


「エリザベートの新鮮さに期待だ」


 しかし、司会者ソース・ブルドックの一言で場の空気が一変する。


「おおおおおおおおっと!エリザベートのコーナーにはダニエル・ハンバーグ!」


「ハンバーーーーーグ!!!!」


カアアアアアン♪


 審査員たちの驚きの声が響き渡った。それと同時に審査員席に置いてあったヴィブラスラップが落ちて会場に鳴り響いた。


 試合直前、エリザベートの緊張が高まる。


 ハンバーグは優しく声をかけた。


「ラップはダメだぞ。料理で勝負だ」


 エリザベートは正直に不安を吐露する。


「本当に勝てるかしら…」


 ハンバーグは力強く励ました。


「自分を信じろ。君の料理は誰もが喜ぶんだ」


「対決開始!」司会者の声が会場に響く。


 ロバートの動きは軽やかで優雅。まるでダンスのように食材を操る。


 一方、エリザベートは静かに、しかし確実に料理を進める。その真剣な眼差しに、観客も引き込まれていく。


 先に完成したロバートは、豪華絢爛なシチューハンバーグを掲げ、エリザベートを挑発する。


「どうだ、これが真の料理だ」


 しかし、エリザベートは動じない。ただ黙々と、自分の料理に集中する。


「私の料理は、私の料理」彼女の静かな言葉が、キッチンに響いた。


 二人の料理、そして料理に対する姿勢。その違いが、会場の緊張感をさらに高めていった。

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