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ジャマ者

「この件はしばらく様子を見ましょう。次に、女性理事を増やすように役所から通達がきてますので、ご意見をお願いします。」

 校長は議事を進めた。


「古来より女性の神のほうが上に立つ傾向があるので、気にすることはないのでは。」

「問題は仏教界ですな。上位天部や地獄の官吏はほぼ男性ですから。」

「魔女なんて入れたらまとまる話もまとまらなくなる。」

「年功序列にうるさいからな。皆が納得するような女性呪術師とか。」

「なら、卑弥呼がよろしいのでは。」

「そうじゃそうじゃ。あやつがおったわ。」

「誰が行く?周りの連中が会わせないらしいぞ。」

「邪馬台国は大和朝廷をうらんでますから、私には無理です。」

「拙僧も神道はちょっと。」

「ここは、理事長にお願いするのが妥当かと。」

「朝廷ぎらいとなればわしも同じ。顔の広い校長のほうが適任じゃないか。」

「なら、まったく接点の無いキリシタンのほうがいいのでは?」

「それなら、無宗教の方がよいでしょ。」

「盗賊の話を聞くかねえ。」

「そこは一応、義賊ですから。それに進入するのもお手の物でしょ。」

「更年期婆は苦手だ。それに説得するにしても理由がない。」


 どこの世界でも、猫に鈴をつけに行こうという鼠はいない。

「卑弥呼に生徒会の件を任せるというのはいかかでしょう。」

「なるほど。やつは仲裁の名人じゃ。」

「特別理事として卑弥呼の下に邪魔な生徒会を置けば、体裁は整いますな。」

「まさに、ジャマ者同士。さすが太子。」

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