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妃が毒を盛っている。  作者: 井上佳
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番外編4(ハルトヴィヒとエルメンヒルデ)




~ハルトヴィヒとエルメンヒルデ~


数年前の、妖精王探しから戻ったエルメンヒルデのお土産攻撃。




エルメンヒルデ「ハルトヴィヒ様。」



ハルトヴィヒ「おかえり、エルメンヒルデ。」



エル「お土産、持ってきましたわ。」



ハルト「いつもありがとう。今回は南のビット国まで行ったんだよね。」



エル「ええ。……妖精王は、見つかりませんでしたわ。」



ハルト「そうか、残念だ。」



エル「はい。でも、ビットはとても暖かい気候ですから、海に入って遊ぶアクティビティがたくさんありましたわ。」



ハルト「うん。楽しかったようで何よりだよ。」



エル「お土産は、マガダミャーナッツをチョコレイトで包んだ甘いお菓子です。」



ハルト「ほう。さっそくひとつ頂こう。……(もぐもぐ)うむ、これは美味いな。」



エル「お気に召していただけてよかったです。あ、こちらはマガダミャーナッツを塩で味付けしたしょっぱいバージョンですわ。


それとこちらは、アロッハーシャツという、現地の暖かい気候にとても合った服ですわ。」



ハルト「へえ?」



エル「パインなどのトロピカルなモチーフや、ひらひら泳ぐ姿が美しい金魚、虎などのオリエンタルなモチーフを華やかでカラフルな色彩で染め上げ、さらっと着れる生地を用いて作られた開襟シャツのことを、アロッハーシャツというそうです。」



ハルト「そうか。これは、青地に黄色のパインが映えるね。うん、手触りもいい。」



エル「はい。それとこちら、木彫りのティッキー像です。」



ハルト「ずいぶんと個性的だな。」



エル「ティッキーは古代のビットでは神様として崇められていたものだそうです。現代では神というより、お守りのような存在で親しまれていると聞きましたわ。」



ハルト「お守りか。嬉しいよ。」



エル「こちらはフラーラ・ドールという、ビットの民族衣装をまとった人形です。飾り物としてどうぞ。」



ハルト「ああ、かわいい人形だね。」



エル「ちなみに私とお揃いですの。」



ハルト「ふふっ、嬉しいよ。」



エル「それとこちらはカメカメハ大王という、ビット国建国時の王の銅像のレプリカです。本物はビットの首都にありますのよ。」



ハルト「おお、これが彼の大王か。縮小されても威厳は変わらないな。素晴らしい。」



エル「ええ。それとこれはコーヒーなのですが、ビットのコーヒーは――」







ハルト「いつもたくさんありがとう、エルメンヒルデ。」



エル「いいえ、そんな。」



ハルト「……君が王都にいないのはとても寂しいけど、こうして帰ってきて笑顔を見せてくれるのがたまらなく嬉しいんだ。」



エル「ハルト様……。」



ハルト「それに、いない間も、この部屋中にあるお土産たちを見ると、君の笑顔が思い浮かぶ。」



エル「ふふっ。カメカメハ大王の像でも?」



ハルト「ああ。この、ティッキー像でも。」



エル「ふふふっ。」



ハルト「ははっ。」



エル「あ、まだありましたわ。これは水着といって、海に入るときに着用するものですの。」



ハルト「海に? これで入るのか?」



エル「ええ。」



ハルト「これは、下着ではないのか?」



エル「そのように見えますけれど、海に行くと皆これを着ていますから気になりませんのよ?」



ハルト「え、エルも着たのか?」



エル「ええ。女性用の水着は、それに胸当てもありますのよ。」



ハルト「む、胸当て……。」



エル「下は、そちらの男性用のパンツのようなもので、上はブラジャーのようなものですわ。」



ハルト「ぱ、ぱんつ……!」











(好きな人にはお土産も思いの分だけ。


ハルトヴィヒ殿下、パンツでお顔が真っ赤ですよ!)





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