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九十四話

増援の騎士はやってきたが、テッペリンの要請により、ラーシャ達は引き続き迷宮内で活動をしていた。

昨日の感じからするに、騎士達のスタイルとこの迷宮の相性はよくないようだ。

ラーシャ、ミリス、アリス、シェルは4人で効率よく魔物を倒す。

限られた人しか入らない迷宮であるが、罠はそれなりに仕掛けられており、アリスが大活躍する。

盗賊というのを軽視する冒険者パーティーもあるが、こういった迷宮では必須の存在といえるだろう。

宝箱も手付かずで存在しておりホクホクだ。

回復薬などありふれた物から魔道具まで出てくる物は様々だ。

騎士団が買い取り、査定された後、獲得した物の代金が振り込まれることになっている。

「いやぁ。なんだか、皆に悪いっすね」

そう言うシェルであるが誰よりも魔物を倒していた。

「貴方がいて、助かったわ」

「そうそう。相手をしたことのない魔物も多いからね」

王都の迷宮はリビングアーマーやリッチなど不死系の魔物が多い。

その理由は王都で亡くなった人の魂が迷宮に囚われるからだと言われている。

嘘か本当かはわからないが、一見華やかに見える王都であるが年間の死亡者数というのも多いのだという。

一般的には人が亡くなれば教会から派遣された聖職者が儀式を執り行う。

だが、全ての人が受けられるわけではない。

当然、スラム街の住民や裏組織の人間は受けられない。

そう言った環境の人間ほど恨みを残してこの世を去る。

迷宮はその恨みを吸収し、魔物を生み出すというのだ。

迷宮は何をエネルギー源として維持しているのか、それは最大の謎とも言われている。

地脈からエネルギーを吸収しているという説を唱える学者もいる。

冒険者にとって大事なことは、迷宮では魔物が生息しており、お宝が存在しているということだ。

魔物の素材は高く売れるし、お宝も大事な財源だ。

難しい仮説など関係ない。

それは騎士団にとっても同じなのだろう。

一番重要なのは迷宮の氾濫を抑え込み、出来る限り財源を確保すること。

今まで一度も氾濫したことがないことから騎士団の力の入れようもわかろうといものだ。

ちらっと聞いた話では怪我をして運び出された騎士団員は闇組織との戦闘で怪我をしたことになっているそうだ。

その為に、目をつけられていた闇組織の1つが潰されたとか。

それにより混乱などもあったようだ。

立派な騎士でも話好きな人も多いようであちらこちらで情報交換がされていた。

シェルも噂好きなようで就寝前に色々聞きまわり、テントにて仕入れてきた地上事情を話してくれた。

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