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おっさん。美少女に転生する。中身は男なので恋愛はお断りします。  作者: 髙龍


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第六十話

リーシア達の姿が黒沼ダンジョンにあった。

3人には嫌だ嫌だと言われたのだが他の冒険者に依頼を出している以上率先して動かなければならない。

そして、なにより貴重なマジックバック持ちだ。

他の冒険者は低層で狩って荷馬車に乗せるという戦法で稼いでいるがリーシア達は中層を中心に動く予定となっていた。

中層には大型のトカゲであるブラックリザードという魔物も出るがこちらも皮は防具の素材として人気がある。

沼に引き込まれれば厄介な相手だが遠距離から攻撃の出来るミリスとリーシアがいることで難易度は大きく下がる。

皮を傷つけないようにと注意点はあるものの換金効率の良い獲物だ。

唯一の欠点としては沼地に入らなければならない為、泥だらけになるということだろうか。

「さぁさぁ、張りきってまいりましょう」

リーシアは鼓舞するように叫び気合を入れる。

今一やる気のなかった3人も来てしまった以上は腹をくくったようで効率よく狩っていく。

途中、突っ込みすぎたアリスが転倒するというアクシデントもあったがリーシアが魔法で水を出し泥を洗い流し事なきを得た。


リーシアの策は見事にはまり財政状況は少しずつではあるが改善されていた。

特に目玉商品となったのはウシガエルの生肝を加工した丸薬である。

これは一種の精力剤で貴族や裕福な層には物凄い人気があった。

今までは持ち帰るのに手間がかかることから生産量が少なく生産されてはすぐに消費されていたがサポートをつけたことによりそれが改善されより多くの人々に行き渡るようになった。

しかし、いいことばかりではない。

公爵家を攻撃したい敵対貴族というものはどこにでもいるものでこれを主導しているリーシアのことを批判する動きを見せる者が少なからずいたのである。

公爵家としてもそれをただ見ていたわけではないが国王の耳にも入ることとなりリーシアに王都召喚の命が出された。

リーシアとしてもこれを無視するのは難しい。

そういうわけで夕闇の面々と共に王都を目指すこととなった。

「王都かぁ。楽しみだね」

そう言ってウキウキしているのはアリスである。

依頼をこなし素材を売却し続けた夕闇の懐具合は温かい。

どうもアリスは王都の珍しい物を家族に送るのだと張りきっている様子である。

ミリスも王都にある魔術師協会に顔を出す予定とのことだ。

唯一優れない顔をしているのはラーシャだ。

王都には実家があるそうで顔を出さないわけにはいかないらしい。

リーシアは当然、王宮に顔を出さなければならない。

それぞれの思惑を秘めつつ馬車は順調に王都に向けて進んでいた。

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