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第五十八話

攫われた子供達を救出したリーシアはしばらく後処理でバタバタしていたが冒険者家業を再開していた。

訪れているのははじまりの森だ。

前回は攻略を優先したが今回の目的は自生している薬草を集めること。

魔物を倒しても一定の金銭を稼ぐことは可能だが下積みというのは大事なことだ。

低ランク冒険者は普通、魔物を避け薬草や鉱石。

たまに現れる宝箱などから冒険の為の資金を集め攻略に乗り出すものらしい。

今回の依頼の主は冒険者組合とも付き合いのある薬師で多くの冒険者がお世話になっていた。

基本的に夕闇ではリーシアが怪我を治療してしまうため回復薬と言っても魔力回復薬ぐらいしか使わないのだが実績作りという意味でも今回の依頼は成功させなければならない。

冒険者のランクを上げるためにはダンジョン攻略も大事なのだが多くの実績が必要なのである。

より旨味のあるダンジョンに挑もうと思えばランクを上げるのは必須だ。

そういうわけで現在、手分けして薬草やお金になりそうな物を集めている最中である。

ちなみに依頼の中には黒沼ダンジョンという沼地のダンジョンのウシガエルの生肝を集めるというものもあったのだがカエルを討伐したくないという3人の意見を取り入れ見送られることとなった。

ちなみに魔物のウシガエルは本当に牛のサイズのカエルである。

生肝以外にも肉が取れたり皮にも利用価値があり低ランク冒険者の大事な収入源となっている。

4人とも冒険者学校で薬草の見分け方や採取の仕方を教わっているため軽い肉体労働ぐらいの感覚だ。

普通の森では取りつくさないように採取しなければならないがダンジョンではいつの間にか復活するためそういった配慮をしなくてもいいのが助かるところだ。

依頼ではいくつでも買い取るとのことだったので半日ほど集めたところでダンジョンを脱出した。

冒険者組合に戻り依頼カウンターに並ぶ。

今回の当番はリーシアで他の面々は併設された酒場に消えていった。

程なくして順番が回ってくる。

「次の方」

「お願いします」

依頼表を提示して薬草をカウンターに並べていく。

「また、随分と取ってきましたね。状態もいいようですし少し色をつけておきますね」

リーシアは代金を受け取り酒場に向かう。

3人の居場所はすぐに分かった。

というのも周囲の冒険者が見つめる先にいたからだ。

女性だけのパーティーというのは少なく男ばかりの冒険者の中では浮く存在のようだ。

話しかけたいけど話しかけられない。

そんな感じだろうか。

男の身で3人の合流しようものなら嫉妬が凄いのだろうなと思いつつ合流するのだった。

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