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おっさん。美少女に転生する。中身は男なので恋愛はお断りします。  作者: 髙龍


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第四十二話

夕闇の面々は久しぶりにダンジョンの挑んでいた。

ミリスも持ち直し積極的に戦闘に参加しているが何より張りきっていたのはリーシアである。

大不祥事の采配でとにかくストレスの溜まっていたリーシアは暴れに暴れまわっていた。

「リーシア。少しは私にも仕事をさせてくれ」

ラーシャは飽きれつつもそう言ってリーシアの横に立つ。

「ごめんなさい。ストレスが溜まっていたものだから」

「それにしても衛兵の不正ね。公爵家にとって大問題じゃない」

これだけの不正となると国が動いてもおかしくない。

だが、リーシアが采配したことによって最低限の仕事はした。

エルシュタイン家の権限は強大であるが敵対派閥などはここぞと攻撃してくるだろう。

しかし、それはリーシアの知ったことではない。

当主であるイーリッヒが対応するべきことだ。

そもそも今回は仕方なく対応したが1か月に1度ある裁判以外は関わるつもりがなかったのだ。

元々、迷宮都市の力関係は冒険者よりだ。

それが衛兵を大量に捕まえ治安の維持を冒険者に依頼したことで天秤は一気に傾いてしまった。

依頼を受けた冒険者の中には勘違いして暴力沙汰を起こす者もいるが組合長のヘンゲスと代官がうまく立ち回ってくれている。

この関係は一時的なものでイーリッヒが送ってくる代わりの兵士達が着くまでのことだ。

冒険者組合としても公爵家と敵対したいわけではないし街の統治など損な物だと理解している。

そんなこともあって代官と組合長のヘンゲスは常日頃から情報交換などの交流を図っていた。

送られてきた兵士達に最初は街の住民も困惑するし公爵家への不信などギクシャクはするだろう。

しかし、それは時間をかけて関係を修復するしかない。

そういうわけもあって全てを丸投げしてダンジョンの攻略を再開したのだ。

攻略は順調で第10層まで3日程かけて踏破した。

後は迷宮主であるゴブリンロードを討伐すれば完了だ。

ゴブリンロードは王冠とマントを身に着けゴブリンとは思えぬ大柄だ。

そこにゴブリンロードを守るように重装備で固めたゴブリンと立派な杖を持ったゴブリンマジシャンを侍らせまさに王様だった。

ラーシャが盾を構えて先頭に立ちミリスとリーシアが魔法を放つ。

アリスは気配を殺しチャンスを待っている。

ゴブリンマジシャン達も魔法を撃ってくるがリーシアが魔法で相殺しミリスが着実にダメージを与えていく。

焦れた重装備のゴブリン達が突っ込んでくるがラーシャが防御に徹し死守の構えだ。

作戦は順調に進んでいる。

何も問題はないように見えるがダンジョンの主はそう甘くなかったのである。

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