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第四話

えっ?

手から熱風?

どういうこと。

「お嬢様。どうかいたしましたか」

「えっと。その熱風はどこから出てるの」

「手からですよ。いつもしているじゃないですか」

いつものことなの?

私の方がおかしいの?

いやいやそんなはずはない。

魔法って奴だろうか。

過去に書いた作品で便利だから何度も使ってきたけれどこの世界には魔法が存在する?

ってことは、私も魔法が使えちゃったりするんだろうか。

「それって魔法よね」

「えぇ。初歩的な生活魔法ですよ」

「私にも使えるのかしら」

「お嬢様は高貴な血を引いていますから適正は高いと思いますよ」

「へぇ~。そうなんだ」

「でもお嬢様が男性以外で興味を持つなんて珍しいですね」

「使えたら便利かなって」

「便利は便利ですけどお嬢様が使う機会はないと思いますよ」

「なんでかしら?」

「我々使用人が代わりに使うからですよ」

そんな話をしている間にメイド服を着た女性は髪は乾かし丁寧にブラッシングをして香油馴染ませていく。

大人しく待っていると終わったようで新しい服を着せられる。

最初に着ていた服もそうだがさらさらとした肌触りで高級品であることがわかる品だ。

お金ってあるところにはあるもんなんだなぁ・・・。

メイド服を着た女性に促され浴室を出て先導されて自室に戻る。

一人だったら間違いなく迷子になる自信がある。

「お嬢様。お飲み物はいかがいたしますか」

「貰おうかしら」

「少々お待ちください」

そう言ってメイド服の女性は部屋を出ていった。

しばらく待っているとティーセットの乗ったワゴンを押しながら戻ってきた。

メイド服を着た女性は手際よくお茶の準備をしてくれる。

お茶を口に運ぶとスッキリとしていて飲みやすい。

しばらくすると体がポカポカとしてきて眠気が襲ってきた。

メイド服を着た女性はティーセットを片付け一礼して退室していった。

眠気に抗うことができずプリンセスベッドにぼふっと体を預ける。

布団をかければポカポカとしたお日様の香りがする。

入浴している間に使用人がベッドメイクを済ませてくれたのだろうか。

何もかもが恵まれている。

以前の生活を考えれば雲泥の差だ。

ずっとパソコンに張り付き執筆をしても稼げる金額は雀の涙で常にカツカツだった。

いつかは書籍化されコミカライズやアニメ化なんて希望を持ち続けたが現実は非常だった。

ただの一度もそういった話がくることはなくて今思えばなんで書いていたのだろうか。

生活の為?

それも勿論あるだろうが夢を追いかけ続けたかったのだ。

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