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おっさん。美少女に転生する。中身は男なので恋愛はお断りします。  作者: 髙龍


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第三十六話

試練の洞窟をしばらく進むと数匹のゴブリンが現れた。

森とは違い奇襲は出来ないのでラーシャとリーシアが前に出てゴブリンを牽制する。

ゴブリン達は警戒して近寄ってこない。

ミリスが容赦なく闇魔法であるダークボールを放ち攻撃する。

ラーシャとリーシアはダークボールが着弾すると同時にゴブリンに襲いかかりとどめを刺す。

アリスは後方で油断なく警戒している。

ダンジョンでは敵は魔物だけではない。

攻略する冒険者の中には悪質な者がいて妨害をしてくる者すらいるのだ。

ダンジョン内のそうした犯罪は露見しにくい。

稼ぎが大したことのない試練の洞窟ではそういった事案は起きにくいがとにかく警戒する者が必要だった。

死んだゴブリンは霧となりダンジョンに吸収され魔石だけが残る。

どういった原理で死んだ魔物がダンジョンに吸収されるのかはわかっていないがダンジョンを維持する為にエネルギーになるというのが一番有力な説だ。

これは冒険者にも言えることで死ぬと装備と魔石を残して体はダンジョンに吸収されてしまうそうだ。

その後も順調にゴブリンを討伐してダンジョンを脱出した。

冒険者組合で魔石を換金して屋敷へと戻る。

「なんだか拍子抜けね」

「そうだね。こんなに楽なのになんで躓く人がいるんだろう?」

「そんなこと言って、大怪我しても知らないんだからね」

「大丈夫、大丈夫。だって私達にはリーシアがいるもの」

冒険者学校時代、怪我をしたことは何度もある。

その度にリーシアが回復魔法で治療をしていた。

そう言った事情により怪我については全くの心配をしていない。

「今回は様子見で低層を軽く回っただけだけど上層には武器を持ったゴブリンや魔法を使う奴に上位種がいるそうよ」

「まぁ、行ってみればわかるんじゃない?」

「それもそうね。私は明日からの攻略に向けて買い物に行くわね」

「ラーシャ。任せたわよ」

「任されたわ」

そう言ってラーシャは出ていった。

ラーシャは実は商家の出で家業を手伝うのが嫌で冒険者になった経緯がある。

メンバーの中で一番金銭感覚に優れていると言う理由で買い出しを担当することとなった。

まぁ、資金は潤沢にあるがいつまでも公爵家に甘えているわけにもいかない。

節約できる部分はするべきとのことでラーシャ自身が言い出したことでもある。

残った三名は思い思いに過ごすことにして別れた。

リーシアはマジックバックを実際に目にしたことで空間魔法を使えないか試行錯誤している。

今はマジックバックは貰った一つしかないが量産出来れば各自が持つことも夢ではない。

この日の試みは結局失敗してしまったが少し何かを掴めた気がするのだった。

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