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おっさん。美少女に転生する。中身は男なので恋愛はお断りします。  作者: 髙龍


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第三十二話

それぞれのパーティーの戦果が発表される。

トップの成績を収めたのはリーシア達のパーティーだった。

これに対して野営してまでゴブリン狩りをしていた男性パーティーから異議が唱えられる。

教官達は怒ることもなく説明してくれる。

ゴブリンは魔物の中では最弱の部類に分類される。

そして採れる魔石も非常に安く安定的に薬草を採取して提出していたリーシア達の方が評価された形だったのだ。

他にも薬草を採取していたパーティーはあるが採取してから時間が経っていたり採取の仕方が雑で減点された結果とのことだった。

冒険者学校の卒業の証としてカードを受け取る。

これで一人前の冒険者の仲間入りだ。

今後もアリス、ラーシャ、ミルスとパーティーを組む予定だ。

今日は卒業した記念であることだし打ち上げをしようと冒険者学校の出入り口に向かうと騒ぎになっていることに気が付いた。

なんだろうと不思議に思って眺めていると正騎士が誰かを護衛しているようだ。

非常に嫌な気がするが出入口の中央に陣取っているため避けて通ることもできない。

仕方がないので騒ぎの中心に向かって進むと予想通りの人物が待ち構えていた。

「お父様。このような場所に何故?」

「娘を私が迎えに来るのはおかしいことかな?」

どうやら家出したことを怒ってはいないようだ。

「馬車を待たせてある。こんなところで立ち話もなんだからそちらのお嬢さん達と一緒にきなさい」

どうやら情報は筒抜けのようだ。

「巻き込んでしまってごめんなさい。お父様もああいっているし付き合って貰っていいかしら」

「私達はいいんだけどね。世間知らずな所もあったからいい所のお嬢様だとは思っていたけどこれは予想外だったわ」

公爵家の娘が冒険者学校に入っているなど予想など誰ができるというのか。

リーシア達は馬車に乗り込みそれを確認した御者は馬車を発進させた。

「うちの娘が迷惑をかけたようだ。すまなかったね」

頭こそ下げなかったがお父様は謝罪する。

「いえ、リーシアには私達も助けられましたから」

そういってラーシャは庇ってくれる。

「お父様。いつからお気づきになられていたのですか?」

「いなくなって1週間ぐらいで居場所は掴んでいたよ」

上手く逃げ出したつもりだったのに1週間で居場所を突き止められていたとは公爵家の情報網は恐ろしい。

「リーシア。お母さんが心配していたから戻ったらまず謝るんだよ」

「わかりました」

お父様のその言葉を最後に馬車の中は静寂が支配するのだった。

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