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第十八話

セルゲンの滞在期間はあっという間に過ぎていった。

リーシアはその間、基本4属性である火、水、風、土の魔法の基礎と身体強化を学び全てを高いレベルで身に着けていた。

他の属性は父親であるイーリッヒが先生を探してくれるとのことだったがしばらくは取り寄せた本での独学になりそうだ。

魔法漬けとも呼べる生活を送っていたリーシアであるが次のお見合い相手であるこの国の第4王子であるアース・シェード・カルマインがやってくるとのことだった。

最近ではメイド達とも気さくにやり取りが出来るようになっており見合い相手の第4王子の情報を収集する。

どうもこの第4王子、悪い噂の絶えないお方のようだ。

まず、女癖の悪さ。

王宮には多くの貴族のお嬢様がメイドとして仕えている。

仕えている理由は様々だがその目的の一つに高貴な身分の殿方と婚約するというのが挙げられる。

普通は高貴な身分の方にお手つきされれば喜ばれる事態なのだがこの第4王子は複数の相手に手を出しており身籠っても示談金で済ませ責任を放棄するのだとか。

泣く泣く実家に戻りシングルマザーとして子育てに励む人が後を絶たないらしい。

そんな話題の第4王子がやってくるのだ。

我が家に仕えるメイド達が警戒しているのも頷ける話だ。

我が家に仕えているメイド達も王城ほどではないが同じ派閥の次女以降の娘だったり有力商人の娘さんだったりと扱いを間違えると関係を悪化させかねないような子も混じっているのである。

そして全員の目が語っている。

全てはリーシア様にかかっていると。

到着前から気分は最悪である。

こんな時は魔法をぶっ放すに限る。

というわけで今日も今日とて魔法演習場にやってきました。

まずは水魔法から。

複数の水の玉を周囲に浮かべる。

浮かべた水の玉から次々と水を分離させそのまま水弾として撃ちだす。

名付けて乱れ撃ち。

的は哀れ、あっという間に穴だらけとなってしまった。

今は浮かべた水玉を必要としているがこれでは実戦で使うには不安が残る。

水玉なしで何とか使えないかと試行錯誤している最中だ。

水は空気中にも存在している。

ならばその水を利用して水弾を放つことは出来ないだろうか?

試しにやってみると威力は不足しているが水弾を発動させることに成功した。

威力は習熟すれば補うことが可能だろう。

この日は水弾の練習に費やすことにした。

そして数日後、巨悪の根源である第4王子アース・シェード・カルマインがやってくるのだった。

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