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第十一話

「セルゲン殿。どういった理由であれ未婚の女性の体を触るのはいただけません」

「はい。すみませんでした」

「そして魔力の道を整えるのは相当に信頼のおける相手でなければいけません。貴方は今日出会ったばかりの関係です。お嬢様に何かあったら責任が取れるのですかな」

「そ・・・それは・・・。本当に申し訳なかったです。僕、魔法のことになるとすぐ暴走してしまって」

「お嬢様。体調のほうがいかがですか」

「今は何ともないわ」

「それを聞いて安心いたしました。セルゲン殿。使用人ごときが偉そうにして申し訳ありませんでした」

「いえ、言われたことは至極真っ当なことです。配慮にかけていました」

「わかって頂けて何よりです。それでは私は失礼いたします」

言うことを言ってセバスチャンは去っていった。

改めてセルゲンとリーシアは向かい合って座りその後は世間話に興じたのだった。

いつしか時間は過ぎ去り夕食の時間となっていた。

そのまま食堂に移動して両親と共に食事を取る。

その後はメイドに先導される形でお風呂に入り就寝した。

ベッドの中で今日は失敗したなぁと溜息をつく。

相手のペースで物事が進みセバスチャンが来ていなければどうなっていたかわからない。

幸いセルゲンに悪意がなかったからよかったもののこの体は美少女なのだ。

邪な気持ちを持つ相手だったらと悪寒を覚える。

しかし、魔法に興味があることも確かなことだ。

どうにか使えるようにならないものだろうか。

自分に厨二心のようなものがあったことに驚きを覚えるが仕方ない男の子だもん。

いつの間にか眠りに落ちていたようで小鳥の声で目を覚ます。

ベッドの上で伸びをして今日の予定を考える。

セルゲンは数日は滞在する予定だったはずだ。

魔法を教わるのは信頼できる相手がいいとのことだったが魔法馬鹿なところはあるがやはりセルゲンしかいないだろう。

体を触られるのは嫌だが我慢できないほどではない。

そうと決まれば朝食の時に両親を説得してみよう。

両親の許可があればセバスチャンも何も言えないはずだ。

そうと決まれば準備をしなければ・・・。

鈴を鳴らしてメイドを呼び着替えと化粧を済ませて食堂に向かう。

そこにはセルゲンが待っていた。

「お待たせしました」

「私が早く来すぎただけですから」

二人で談笑していると両親も現れ朝食を取る。

朝食も終わりティータイムの時間となり思いきって話を切り出した。

「お父様。お母さま。お願いがあるのですが」

「リーシア。言ってごらん」

イーリッヒは微笑みながらそういうのだった。

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