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第一話

「んっ。んっんっ~」

酷い頭痛がする。

いつ寝たのか思い出せない。

昨日は小説の更新に追われ投稿をしたところで気力が尽きたのだったか・・・。

いわゆる寝落ちである。

しかし、寝落ちしたにしてはこの柔らかな感触はなんだろうか。

目を開けてみれば見たことのない天井だ。

大事なことなのでもう一度言おう。

見たことのない天井だ。

えっ?どこここ・・・。

痛む頭を押さえつつ周囲を見渡してみる。

まず、今寝ているベッドだ。

周囲をカーテンで仕切られかなりの広さがある。

布団やカーテンの色は赤く縁取りに金が使われている。

いわゆるプリンセスベッドという奴だろうか。

この状況から考えると病院という線はなさそうだ。

丁寧に扱われているのだろうが相手の狙いはなんだろうか。

おっさんとも言えるような男を攫いこのような扱いをする理由がわからない。

ダメだ。

いくら考えてもわからない。

思考を中断したところでノックのような音がしてガチャリと扉が開くような音がする。

誰か来たようだ。

しばらく待っているとサーっとカーテンが開きメイド服を着た女性と目が合う。

「よかった。お嬢様。起きられたのですね。体調はいかがですか」

えっ?お嬢様・・・。

他に誰かいるのだろうか。

周囲を見渡してみるが他に人影はない。

「お嬢様。大丈夫ですか。まだ熱でぼーっとしていらっしゃるのかしら。失礼しますね」

そういってメイド服を着た女性は手を額に当て熱を測ってくる。

言われてみれば全身がだるく倦怠感がある。

「まだ熱がありますね。今お薬を用意しますから飲んだら寝てください」

そういってメイド服を着た女性は近くの机に用意されていた水差しからカップに水を入れ運んできてくれる。

メイド服を着た女性はメイド服のポケットから紙に包まれた粉を取り出すと手渡してくる。

正直、怪しげな薬を飲むのはかなり抵抗があるが善意からしてくれているのだということはわかる。

薬を受け取り水で一気に流し込む。

状況は不明だがメイド服を着た女性は薬を飲んだことを確認してほっとしているようだ。

「さぁ。しばらくしたら薬が効いてきますから寝てください」

メイド服を着た女性に促され横になる。

しばらくすると眠気が襲ってくる。

欲求には抗えずうつらうつらとしてくる。

「お休みなさい。お嬢様」

次に目を覚ますときはどうか全てが元通りでありますようにと願いをこめながら眠りに落ちるのだった。


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