表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/43

No,4 晩飯前のひと時

作《お待たせしました。最後まで読んでくれると嬉しいです》


鈴が来た後、俺たちはリビングでお茶を飲みながら、話を楽しんでいた。

「へ〜、渚って外国から来たんだ」

 鈴は感心しながら渚と話し合っていた。

「ああ、そうだ」

 渚は楽しそうに頷いた。

「つか、なんで外国から来たのに日本名なんだ?」

 俺は疑問に思ったことを質問してみた。

「親がどちらも日本人だからだ」

 なんだそりゃ。

「日本に来た理由は?」

 優燈がどうでもよさそうに質問した。

「一度でいいから、親が生まれ育った国を見てみたいと思ったからだ」

 渚はそんな優燈に対してもきちんと答えてあげた。

「ねえ、ねえ、それじゃあさ」

 鈴はまた質問しようとした。

 ぐ〜。

 そしたら、鈴のお腹から音が聞こえてきた。

「・・・あはは。お腹がすいちゃったみたい」

 鈴は恥ずかしそうに笑った。

「もぅ、十九時か」

 俺は時間を確認した。

 話をしていると時間が経つのが早いな。

「そういえば、晩御飯まだ食べてなかったね」

 優燈は思いだしながら俺を見てきた。

「何?その俺に作れって視線は?」

「いや、むしろ作ってほしいです」

 鈴は素直にお願いしてきた。

「それだったら、お前が作れよ」

「大ちゃんはあたしが作れないのを知っているでしょ」

 鈴は苦笑いをした。

 あ〜、そういえば、こいつキャンプの時、殆どの食材を炭にしたからな。

「なら、私が作ろう」

 優燈が自ら名乗り出た。

「さて、がんばっておいしい物でも作るかな?鈴、何か食いたいのはあるか?」

 俺は身の危険を感じたので立ち上がり、鈴にリクエストを聞いた。

「大ちゃんの作るものはおいしいし、バランスがとれているからなんでもいいわ」

 こいつは嬉しいことを言ってくれるな。

「あ、でも、に」

「肉は必ず入れてね、だろ」

 俺は鈴が言い終わる前に言い当てた。

 お前が言うことはわかりやすいんだよ。

「うん。お願いね」

「はいよ」

 俺はキッチンに向かった。

「せっかく、大河においしいご飯を食べさせて高感度アップのチャンスだったのに。でも、そんなところが好き」

 優燈が何かを呟いていたが気にしないことにした。

「では、私はそろそろ帰ろう」

 渚は立ち上がった。

「ん、帰るのか?」

 俺はエプロンを装着しながら渚を見た。

「ああ、もう、遅いし。ここで、帰らせてもらうよ」

「え〜、ご飯も食べていけばいいのに。大ちゃんのご飯っておいしいんだよ」

 鈴は残念そうにしていた。

「それは、また今度にするよ。実はこれからお世話になる家に行かないといけないんだ」

「え?親と一緒に住んではいないの?」

 優燈は意外そうな顔をしていた。

「ああ、親は外国で働いている。日本には私一人で来た」

 これまた意外な事実だな。つか、それならなんで公園にいたんだ?

「へ〜、そうなんだ。ところで、お世話になるって言っていたけどこっちに親戚でもいるの?」

 鈴は髪飾りの鈴をいじりながら聞いた。

「いや、学校の寮を借りることになっている。名前は確か琥牙寮だったな。ん、そういえば、大河も琥牙だったな。親戚がやっているのか?」

 俺は渚に聞かれた瞬間、あることを思い出した。

 あ〜、そう言えば、じーさんから、新しく人が入ってくる聞かされていたな。しかも、優燈に説教される前に荷物みたいなのが届いていたっけ。すっかり忘れていたな。・・・・・ん、待てよ。どうせだったら、あれでもやるか。

「ああ、そうだ。確か若い人が管理人を務めている寮だったな。しかも、そこの寮って温泉が出るから結構人気があるんだよね」

 俺は適当なことを喋った。

「お〜、そうなのか。それは楽しみだな」

 渚は期待を膨らませたようだ。

「ねえ、大ちゃん。それ」

 その時、鈴は余計なことを言いそうになったので。

『テメーは、余計なことを言うな!』

 俺は鈴に向かってアイコンタクトをした。

「で、ご飯いつ作るの?」

 鈴は無理やり言葉を変えるのに成功した。

「言われなくても、今作るよ。それじゃあ、渚。またな」

 俺がそう挨拶すると。

「ああ、またな」

 渚も挨拶を返してくれた。

「優燈。玄関まで送ってくれ」

「ん。わかった。それじゃあ、こっちだよ」

「ああ、ありがとう」

 優燈がリビングを出て行き、渚もその後に続いていた。

 さてと、これから面白くなりそうだし、早く準備するかな?

「ねえ、大ちゃん?」

 鈴が俺の名を呼んできた。

「ん。なんだ?」

 俺は収納棚から鍋を二つだし、水を入れどっちもコンロにかけた。

「なんで意地悪したの?」

 鈴はどうやらさっきのアイコンタクトのことを言っているらしい。

「それは面白いことをやるからさ」

「面白いこと?」

「ああ、そうだ。だから、鈴。みんなを呼んでくれないか?」

「え?なんで?」

「いいから早く呼べ。それとなるべく腹を空かせて早く来いと伝えてくれ」

「ん〜?いまいち納得いかないけど、まっ、いっか。ついでにじーちゃんに夕食こっちで食べて行くって伝えよ」

 鈴はポケットから携帯を出し、電話をし始めた。

「さてと、俺もとっとと料理するか」

 俺は冷蔵庫を開け、何かあるか確認した。

 さて、これから忙しくなるな。

 俺は自分でも気がつかないうちにうきうきしていた。


次回予告

作《さて、次回はいきなり新キャラが五人出てきます》

大《本当にいきなりだな》

作《そのうちの二人はヒロインです》

大《あ、三人だけじゃなかったんだ》

作《あたりまえじゃん。ちなみに、そのヒロインは後輩とお姉ちゃんだから、よろしく》

大《うわ、今になって出てくるのかよ。なあ、俺次回の作品休んでいい?》

作《だめに決まっているでしょ》

大《なんで?》

作《誰が晩飯を作るのさ?》

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ