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揚羽ルート12 戦闘

「はああああ!!」

「りゃあああ!!」

 俺と揚羽はお互いに攻防を繰り広げていた。

 揚羽が俺を拳で殴れば、俺は揚羽を蹴る。

 俺が揚羽を殴れば、揚羽は蹴る。

 お互い一歩も引かない力対力のぶつかり合い。いや、この二人にとってはもう殺し合いになっているだろう。

 そして、俺と揚羽が蹴りをぶつけさせるとお互いに距離を取った。

「あはは、やはり、お前は最高だ。壊しがいがあって楽しいぞ」

 揚羽は高笑いをする。

「そりゃあ、どうも」

 後何分持つかな?

「さて、そろそろ、体も温まってきたし本番と行くか!!」

 揚羽はいきなり突っ込んで来た。

「聖純流奥義、雷砲!」

 そして、そのまま誰の目にも留まらない早さで俺に突進してくる。

「くっ、爆流脚」

 俺はそれを避けようとし右に跳ねた。

「甘いっ!鬼流奥義 左翼閃」

 そしたら、揚羽は俺が跳ねた方向に軌道を変え、俺に突進した。

「ごほっ」

 俺はそのまま驚きながら吹っ飛ぶ。

「あはは、油断したろ。私が聖純流も鬼流もどちらも使うとはわからなかっただろう」

「ごほっ、ごほっ、つか、その鬼流ってなんなんだ?」

 俺は呼吸を整えながら立ち上がる。

 つか、さすがは雷砲。全身が痺れやがる。

「これか?これは私自信が作りだした我流だ」

 通りで俺が見たこと無いはずだよ。

「私は力を扱えないで聖純院に引き取られたのは話したよな」

「ああ」

「そして、聖純院でこの力を制御できるように修行をしていった。そして、段々と力を制御できるようになってきて、この力を有利に使ってみようとしたのだ」

「それが鬼流?」

「ああ、そうだ。まあ、そのおかげで戦いに酔いしれる私が生まれてしまったんだがな。それじゃあ、長い話もしたことだし続きをしよう」

 揚羽は距離を一気に詰めて、俺に蹴りをだしてきた。

「くっ」

 俺はそれを防御する。

「そらそらそら!!」

 揚羽は連続で蹴りを放ってくる。

 一発、二発、三発、四発、

「おらあああああ!」

 そして、止めとばかりに五発目を放とうとした。

「いまだ、琥牙流奥義 五後一拳!」

 俺はその蹴りを避け、揚羽の腹に拳を入れ吹っ飛ばした。

「くうう、いいね」

 揚羽体制を立て直し地面に着地した。

「四回目までのダメージを一気に拳に溜め、五回目の攻撃で出す。カウンター技。でも、まだまだだ!」

 揚羽の両拳に禍々しい気が集まって行く。

 まずい、あれは。

 俺は直感で悟ってしまった。

「鬼流奥義 蛇双竜」

 そして、両手で俺を殴りかかってきた。

「くっ」

 これは避けられない。なら

「琥牙流奥義、獅子天聖」

 俺も両手を使い、技に対抗する。

 そして、お互いの拳同士が合わさり体が止まる。

 俺はその一瞬を逃さない。

「追技 回乱脚」

 そして、揚羽の顎を狙い、蹴りを放つ。

「ごほっ」

 揚羽はそれをモロに喰らい空中に飛んだ。

 ん?変だな。普通なら避けた筈なのに。

 俺は違和感を感じた。

「まあいい。このまま勝負を決めてやる」

 俺は爆流脚をやり、揚羽と距離を詰め。

「はああ、琥牙流奥義 鳳凰天翔脚」

 足、腹、胸、腕、首を蹴り、さらに空中に揚羽を上げていく。

「とどめだ!琥牙流奥義 琥空絶壁!」

 そして、最後に鳩尾に向けて拳を放った。

「がはっ!」

 揚羽はそれを避けようともせず、そのまま地面に落下した。揚羽が落下した部分に砂煙が巻き起こる。

「どうだ?」

 俺は地面に着地し、砂煙の方を見た。

 頼むから、立たないでくれよ。もう、俺も時間がないし。

「くくく」

 そしたら、砂煙の方から笑い声が聞こえてくる。

「あはははははは。やはり、いいよ。お前は」

 砂煙の方から揚羽が姿を現す。

 俺はそれを見て驚いた。なんせ、揚羽には重症どころか、ダメージを与えた様子さえないんだから

「でも、そろそろ私は飽きてきた。だから」

 揚羽は俺が気付いた頃には目の前にいた。

「壊れろ」

「ぐっ」

 そして、揚羽は俺の鳩尾に拳を放った。

「鬼流奥義 死心帝」

 俺はそれを喰らい吹っ飛び地面に倒れた。

 くそ、まだ力を隠していたのかよ。

「悪いな。大河。お前では私を壊せぬ」

 最後にそんな言葉が聞こえて、俺は意識を失った。


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