揚羽ルート10 試合前の会話
更新が遅れてすみません
「とりゃあああああ!」
「勝者、聖純鈴」
「はっ!」
「勝者、井上渚」
「撃ち抜け」
「勝者、朝瀬優燈。これを持ちまして2―Fの勝利が決まりました」
「「「「うおおおおおおお」」」」
周りで観客達が叫んだ。
俺達は今、体育祭の武道大会のまっさい中で今、準決勝が終わり俺達は無事に決勝に勝ち進んだ。
「いや~、俺達の出番が無いから楽だわ」
剛はのんびりとしていた。
「まあ、あんだけ稽古を付けてやったんだから。これぐらいはしてもらわないと困るよ」
俺も鈴、渚、優燈の三人を見ながら感想を述べた。三人は今、クラスの女子達とお話をしている。
「でも、次はいよいよ姉さんのクラスだ」
「ああ、俺達も確実に出るな」
そして、俺は姉さんと
「どうした、そんなつらそうな顔して?」
どうやら、顔に出ていたようだ。
「いや、なんでもない。ちょっと、試合前でぶらついてくるよ」
「あいよ」
俺はそう言って剛と別れた。
「こんなところで何している?」
俺達の試合が始まるまで屋上で昼寝をしていると、揚羽が現れ話しかけてきた。
「なんだ、姉さ、いや、今は死神の方か」
俺は起き上がり姉さんを見る。
「ほう、よくわかったな。なんでだ?」
「別にただ俺に向けての殺気が強かっただけだ。それに、姉さんはそんな禍々しい気を放っていない」
「あはは、確かに」
揚羽は俺の言葉を聞いて笑った。
「それで、何か用か?」
「別に、お前が私に恐れて逃げたのかと思って探っていただけだ」
「そっか、それで姉さんもこの会話を聞いてんの?」
二重人格みたいなもんだからな。
「いや、あっちは今、眠ってもらっている」
「そうか」
「それで、お前は本気なのか?」
「何が?」
「私と壊し合いをするのがだ」
何をいまさら。
「ああ、本気だ」
「まあ、私は別に良いんだがな」
「それに、俺は姉さんと約束したんだ。お前を全力で倒すと」
「あはは、全力でやるのを楽しみにしているよ」
揚羽はそう言い残し、その場を去った。
本当に何しに来たんだろう?
「それではこれより決勝を行います」
「「「「うわああああああ」」」」
司会者の声と共に周りのギャラリー達が騒ぎ出す。
「では、選手たちの入場です。赤コーナーより、我が校の人気者、聖純揚羽率いる3ーAの入場です」
会場に揚羽と共に四人の男子生徒が上がった。
「そして青コーナーより、先生生徒たちに頼られ者、琥牙大河率いる2ーFの入場です」
俺達も司会者の発表により会場に上がる。
「いよいよ、今年度の優勝チームが決まります!優勝はどのチームになるんでしょうか?ご期待です」




