No,1 公園の出会い
宣言通りに侍ガール登場させてみました。
「うん。うまいな」
俺は奈絵さんから貰った肉まんを頬張りながら公園のベンチに座っていた。
「しかし、これで最後の一つか」
俺はあっという間に肉まんを平らげていた。
こんなことならもう少し貰っとけばよかったな。
と、思いながら最後の一つを口に含んだ。
「だから、断ると言っているだろうが!」
そしたら、遠くの方から怒鳴りつける声が聞こえてきた。
なんだ、ケンカか?
俺は気になりそちらの方を見てみると、そこには木刀を手に持った、漆黒の長い髪を後ろで一つにまとめ、俺が通っている学園の指定ジャージを着た少女とサルと豚とモヤシがみたいな青年三人組がいた。どうやら、状況から察するようにどうやら、ナンパみたいだな。
「私は今、剣の修行で忙しいんだ。だからとっととどこかに行ってくれ」
そう言って、少女は殺気を瞳に込めながら三人組みに向かって木刀を突き付けた。
おー、怖い怖い。
俺はもう、肉まんを頬張りながら観戦モードに入っていた。
「それとも、何か?全員で私の剣の修行相手にでもなってくれるのか?」
その言葉を聞いた瞬間、三人組はゲラゲラと下品な笑い声を上げた。
「ああ、そうだよ。こう見えてかなり強いんだよ。剣の腕前も中々もんだよ」
「でもまあ、剣は剣でも男の剣だけどね」
「だから、君のその大きい胸を鞘代わりにしてさ、僕らの剣を収めてくれないかな?」
三人組はニタニタしながら少女の体を見定めていた。
下種だな。しかし、本当にでかい方だな、Cぐらいはあるかもな。
人のことが言えない俺だった。
「げ、下種めが。成敗してくれるぞ」
少女は顔を赤くしながら木刀を構え直そうとした。
しかし、その一瞬が命取りだった。
「おっと、そうはいかないよ」
金髪はいつの間にか手にスプレーを持っており、少女にそれを吹きかけた。
「な、何をふ・き・・・かけ・・・た」
少女は眠るかのようにそのまま倒れてしまった。
「俺特製の睡眠スプレーだよって、もう、聞こえてないか」
「なあ、どこでこの子の修行する?」
「あの人眼がつかない茂みでいいんじゃないか?」
三人組は鼻の下を延ばしながら、これからのことについて話した。
さて、そろそろ行くかな。
俺はそう思いながらベンチから立ち上がり、家に帰ろうとした。
「なあ、お前どこやる?」
「俺は口かな」
「じゃあ、俺、下ね」
「じゃあ、俺は胸な」
三人組が俺には気がつかないでまだ、話し合っていた。
俺は気にしないでそのまま歩き続け。
「お前ら、邪魔」
わざと三人組にぶつかった。
同じ学校の奴だからよしみで助けてやるか。
「な、何すんだよ!」
サルみたいな奴が俺の肩を押し。
「俺達これからいいことするのにテンションがた落ちじゃねーか」
「どうしてくれるんだよ」
今度は豚野朗が俺の顔に迫って来て。
うわ、汗くさ。
「おとしまえとして、金を置いてけ。金を」
そして、最後にモヤシみたいな奴が何故か俺の胸倉を掴んできた。
「うざい」
でも、俺はそのモヤシに対して顔面に裏拳をした。
モヤシはそのまま何が起こったのかわからず倒れ込んでしまい、動かなくなってしまった。
あ〜、力加減間違えたかな?まあ、いいかと思いながら。
「お前、汗臭いんだよ」
そのままモヤシを殴った拳で豚野朗の顔面を思いっきり殴り飛ばした。
豚野朗はそのまま後ろに吹っ飛ばされ、鼻血を流しながら気絶をした。
「え?」
サルは何が起こったかわかっていない様子だった。
「うわ〜、汗でベトベト。やっぱり、顔面より腹を殴るんだったな」
俺はサルが着ている服にベトベトになった拳を拭いた。
「それで、お前はどうするの?」
「え?」
サルはまだ何が起こったか理解していない。
どんだけ、状況把握ができないんだよこいつは?
「まあいいや、とりあえず気絶しとけ」
俺はサルの喉を殴り、前屈みになったので頭に向かった踵落とし(かかとおとし)をした。
サルはそのまま前のめりに倒れ、地面にキスをすることになった。
「さて、帰るかな?」
俺はすべて片付いたので、帰ることにした。しかし、あることに気がついた。
「あ、やべ、忘れていた」
俺はスプレーを吸って、すやすやと眠っている少女を見下ろした。
「どうしようかな?」
煙を吸ったし、これじゃあ、当分起きようとはしないし、ここに置いていってもいいんだが。
俺は周りを見回した。
そしたら、ブランコに座っていた、リストラにあったと思われるスーツをハゲで肥満体のおっさんと目があった。
おっさんの目には、リストラの気晴らしにその子を襲いたいから置いて行きなさいと言っている感じがしたので。俺は即決断した。
「このまま放置しても何かあったら困るから。仕方がない。連れていくか」
俺は面倒と思いながら、すぐに行動に移った。
俺は少女の背中と膝の後ろに手を通し、持ち上げた。
世間で言う、お姫様抱っこという形だ。
「さて、行くか」
俺は少女が落ちないように気を付けながら歩き出した。
そこで、あることを思ってしまった。
あいつ、絶対怒るだろうな。
俺はたぶんもう、自宅に帰ってきている幼馴染のことを考えながら一歩一歩家に向かって行った。
いや、怒るだけじゃねえな。下手したら殺されるな。
自分の身の危険を感じながら。
次回予告
作《さて、次は大河にとって二番目に怖い幼馴染が出てくるよ。》
大《つか、さっきの少女の名前って出てないくないか?一応、五人のヒロインの内の一人だろ》
作《あっ。(やべ、忘れてた)。まあ、次回に回すからいいや。次回もよろしく》
大《・・・・・(こんなんでいいのかな?)》
P,S
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