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No,17 鈴との特訓

お待たせしました。

あとがきに重大発表?があります。

放課後。

 俺は、鈴との約束どおりに、聖純院で鈴に稽古を付けていた。

「うりゃああああああ!」

 鈴が俺の顔面に向けて蹴りを放ってくる。

「外れ」

 俺は簡単にそれを避ける。

「こなくそ」

 鈴は次に拳を放つ。

「またもや外れ」

 俺はまたかわす。

「いい加減に当たれえええええええ!」

「数が多ければいいってもんじゃないぞ」

 俺は次々に襲いかかってくる鈴の猛攻をいとも簡単に避けた。

「むきいいいい、なんで当たんないのよ」

 鈴は技をすべて避けられていることに対して、いらつき始めていた。

「お前の攻撃は単調すぎんだよ。だから、簡単に読まれてしまう」

「じゃあ、どうすればいいの?」

 普通、俺にそれを聞くか?

「知らないねーよ。それぐらい、自分で考えろ」

「でもでも、アドバイスぐらいは頂戴よ」

 わがままだな。

「アドバイスねー」

 そうだな。鈴はパワーよりはどっちかというと、スピードタイプだからな。

「スピードを使いながら相手を錯乱するとか、相手より先に攻撃しかけるとかはどうだ?」

ん~、アドバイスをするのは難しいな。

「ごめん。それはもう、大ちゃんに対してやっているんだけど」

「え?そうなの?」

 全然、気付かなかった。

「う~、なんだか見下されている感じがするなー」

 鈴は少し涙目になりながら俺を睨みつけてきた。

「気のせいだろ。そんなことより、ほら、体も解れてきたところだしそろそろ武器ありの組手をするぞ」

「待ってました!」

 鈴は嬉しそうにどこからともなく自分の武器。トンファーを出して構えた。

 ・・・・・前から、思っていたけど。この小説の武器使う奴らっていつもどこからだしているんだろ?

「ルールはどちらかが降参するか、気絶するまで続ける。また、俺が危険と判断した場合は即刻止めるからな」

「わかった。それじゃあ、いくよ」

 俺もそれと同時に構えた。

「おし、こい」

「おりゃあああああ。先手必勝」

 鈴は俺が構えた瞬間、猛攻を仕掛けてきた。

「さっきと変らないじゃん」

 学習しないやつだな。

 俺は呆れながらもトンファーをすべて避けていく。

「ほれ、隙あり」

 そして、そのまま鈴に足払いをかけた。

「さっきと一緒にするな!」

 鈴は転ばされる瞬間、トンファーの先端を地面につけ。そしてそれをそのまま軸にし、体を捻り回転して、俺に足技を浴びせてきた。

「聖純流奥義、大車輪」

「お、いいね」

 俺は思わず避けることを忘れ、感心しながらそれを腕で受け止めてしまった。

「でも、まだまだかな。全然、威力が足りないよっと」

 そして、受け止めた足を手で掴み、思いっきり地面に叩きつけた。

「くっ」

 鈴は受け身で叩きつけられた威力を受け流す。

「どうした?もう、終わりか?」

「まだまだ」

 鈴は勢いよく起き上がり、俺に挑んでくる。

「聖純流奥義、陽華ひばな!」

 トンファーに熱を纏わせ八方向から襲ってくる。

「これは避けるのに一苦労だな」

 俺は風砂でも使うか一瞬考えたけど、面倒なので受けることにした。

 さっきの大車輪は威力が弱かったけど今度はどうだ?

「喰らえ!」

 鈴はそのままトンファーを浴びせてくる。

 しかし俺はそれをすべて受けきった。

 やはり、威力が足りないな。これが今後の課題だな。

「隙あり。聖純流奥義 活火山かっかざん

 鈴は俺の一瞬の隙をついて、トンファーに気を纏わせ、両方とも俺の腹に打ち付けてきた。

「ぐっ」

 俺はそれをまともに食らい、後ろに飛ばされて壁に激突した。

「どうよ、大ちゃん。私だって強くなったんだよ」

 鈴は勝ち誇っていた。

「ああ、そうだな。強くなったな」

 俺は痛みを耐えながらゆっくりと立ち上がった。

 いてて、背中を思いっきりぶつけたな。

「それじゃあ、俺に一撃を入れたことだし、俺もちゃんとやるとしよう」

「あ、やっぱり真剣にやってなかったんだ」

「当たり前だ。俺が真剣にやったらお前の一撃なんて当たんねーよ」

 俺はそう言って、両手両足首のリストバンドを外した。

「言ったな。じゃあ当ててあげるよ」

 鈴は俺がやる気になったことにより、トンファーを構えなおした。

「いや、それは無理だな」

 俺もそれに合わせて拳を構える。

「やってみないとわかんないじゃん!」

 鈴は一気に距離を詰め、俺にトンファーを振り下ろしてきた。

 しかし、トンファーは俺に当たることはなかった。

「なっ」

「言ったろ、俺が真剣にやればお前の攻撃なんて当たらないんだよ」

 鈴は驚いていた。確かに鈴は俺に向かってトンファーを振り下ろしてきた。しかし、そこには俺の姿がもうなかった。

「琥牙流奥義 残影ざんえい

「いつのまに!」

 俺はいつの間にか鈴の横に立っていて、拳を鈴の脇腹に押さえつけていた。

「お前が気付かなかっただけさ。琥牙流奥義 零距離弾ぜろきょりショット

「ぐげ」

 俺が技を出した瞬間、鈴は横に吹っ飛びそのまま壁に激突し、地面に倒れた。

「げっ、やべ。本気を出しすぎた」

 う~ん、どうも手足首のリストバンドを外したら力加減が難しくなるな。

 俺はすぐに鈴の元へ駆けつけた。

「ふにゃ~」

 鈴はあまりのダメージの為、気絶していた。

「あちゃ~、これじゃあ今日は無理だな」

 しょうがない、今日の稽古は終わりにするか。そうと決まれば、早く鈴を運ばないとな。

 俺はすぐに気絶した鈴を担ぎ、鈴の部屋に向かって行った。

 そして、後は聖純院の門下生に後は任せて、家に帰った。


次回予告

作《さて、ここで皆様にお知らせしたいことがあります》

大《どうせ、くだらないことだろ》

作《うん、まあそうなんだけどさ。実は誰ルートにするか迷っているんだよね》

大《誰だっていいんじゃないのか?》

作《俺もそう思うけどさ。とりあえず誰かにしないと話の方向が決められないのさ》

大《感想では全員という意見もあるけど》

作《それはできれば最後に持っていきたいんだよね》

大《じゃあ、どうするんだ?》

作《それを読者に決めてもらいたいと思っているんだ。そこで、皆さんに聞きたいです。ご勝手なのはわかっていますが、皆さんは誰と大河を付き合わせたいですか?もし、意見がある人はメールか感想などでお申しつけてください。お待ちしております。》

大《ちなみに次回は?》

作《次回は前回の次回予告で言ったとおりに揚羽の話だよ。しかも、前篇、後編でてお送りいたします》

大《それは、また面倒なことをやってくれたな》

作《まあ、いいじゃん。もう、書き終わっているんだから》

大《うわ~、この人。爆弾発言している》

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