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01 不穏な転生処理
「材料用意よし! レシピ用意よし! 機材の用意よし! じゃ、ちゃっちゃと始めるか!」
アトリエで調合している俺は、異世界からの転生者だ。
前世の俺は、寿命で亡くなったわけではなく、不幸な事故で亡くなった。
その際に、何か近所の兄ちゃんみたいな気さくな神様に転生してもらえる事になったので、だったら錬金術師になりたいと神様に頼んだ。
その時に、手元につまれた何十枚もの書類をよく読まずに、適当にハンコ押ししてるのが気になったが、偉い人は忙しいんだろうとスルー。
ちょっとだけ、いまいち信用にかけるというか「こいつに頼んで大丈夫なのか?」と不安に思ったりしたけど、神様だというのなら、たぶん大丈夫だろう。
とにかく、そんなこんながあって俺の願いが聞き届けられた。
錬金術師のいる世界に転生させられることになったのだが。
一つ予想外の事が起きてたんだよねえ。
あの適当神!