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異世界でヌルリと頑張って生きて行く  作者: ぐぅたらぼっち
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第6話   開拓移民達と三人の組合員

一波乱も過ぎ去った後、俺達第三期開拓移住民は目的地である開拓村へと街道を馬車と共に進んで行く。


「馬車って思ってたよりも遅いんですね?もっと速く走るもんだと思ってましたよ」


「本当に何も知らねぇな?そんなに速く走ったら車軸が振動で折れちまうし、馬だってバテて潰れちまうじゃねーか!舗装された王都の道を行くお貴族様の豪華な四頭立てならばともかくよ、こんな田舎の街道を行く二頭引きの荷馬車なんてこんなもんだ。」


そんな何気ない会話をしながらも馬車は進む。


三期メンバーは俺を入れて10人、先程紹介された組合員の3人。

ギゼルさんは見た目は30代半ば、スラリとした細マッチョで草むらや森で保護色に成りそうな緑色に染めた軽装備を着ている、武器は短剣に短弓でその佇まいは正にレンジャー、愛嬌のある三枚目よりのチョイイケ。


ハマギさんは身長は低めで一見してずんぐり体型だが、全身濃い紫紺のフルプレートを着て居ながらも足取りが乱れない様に、実は物凄い筋肉の塊だ。武器は巨大な戦斧に身長程もある大盾、少し髭が濃いめの40代に差し掛かった位のゴリラの様な逞しいワイルド系。


組合員紅一点のタバサさんはとても色っぽい、そのワガママボディを見せつける様な露出多めの黒いレザースーツ、パッと見防御力は無さそげだが、背中を覆う真紅のマントがそれを補っている。武器は右腰に丸めて束ねてある鞭と左腰に差し込んだ短杖、後衛寄りの魔法使いなのかな?年齢は女性には聞けないが見た所三人の中では一番若く、20代半ばくらいだろうか?スレンダーで出る所が出ている、少しキツめの大人の女だ。



この三人を見ていると、何処かで会った事が在る様な懐かしい既視感を覚える。

この世界に来たばかりの俺がそんな訳無いのに…これがデジャヴなのか?


御者さんの名はテッドさん。50過ぎの男性で、元は街道を行き来する行商人だったらしい。行商中に盗賊に襲われ、馬車から馬を外して荷物を置いて馬で逃げて助かったという話だ。恐ろしくなって行商を辞め、残った資産で荷馬車を買いこの開拓移民に参加したらしい。


荷台の5人の内4人は家族での移住だ、お母さんのドーラさん、40代のふくよかな肝っ玉母さん。オカン オブザ オカンだ残りは何と三人の息子らしい。上からアルス君14歳、マルス君11歳、クルス君7歳だ。

父親は2年前に戦争に駆り出されて亡くなったらしい。

雑貨屋を営んで居たが大きな店でも無く、少しの売上と国からの遺族年金でやり繰りをしていたが、心機一転店を売り開拓村で自分で自分の畑を開墾して家族で頑張るようだ


ドーラ一家、なんだか空を飛びそうだ……


荷台の最後の一人は何とドワーフだった!

何でも開拓村で鍛冶工房を開くつもりで開拓民に名乗り出たらしい。

名前はタンテツさん、ドワーフで鍛鉄って覚えやすいなオィ。

歳は髭もじゃで分かり難いがまだ20歳だと言う、マジ卍?

ドワーフ老け過ぎてわからん!お前の年齢はワカランッ!



村まであと少しと言う所で、街道脇の藪の中から何かが飛び出してきた!

すわっ?盗賊か?

だがそれは地球には存在しなかった魔物と呼ばれる生物。

体躯は汚れた緑色120cm位の身長で足が短く顔は醜悪、その癖腕だけは異常に長く立ったまま地面に付きそうな程、草で作った腰布の様な物を付け、右手には棍棒


「ゴブリンか!数は4匹、馬車は停まって皆は荷台に隠れてろっ!タバサは馬とみんなを守れ!行くぞハマギ。」


「あれがゴブリン?すげぇ本物だっ!」


「はぁ?お前マジか?組合も知らねぇ、ゴブリンも見た事ねぇって、実は何処かのお貴族様のボンじゃねーだろうな?」


「いや、違います!たまたまこれ迄見なかっただけで……」


やべ、あまりにも驚いて口に出してたか。知らない事が多過ぎると変に勘ぐられるな。別に隠せとは言われてないけど、バレたら厄介そうだし?それにあの神(笑)の使徒だと思われるのは絶対に断固として徹底的に拒否したい!


訝しげに俺を見るギゼルさん。その目は初対面の時よりも厳しい。

貴族とやらに何か恨みでもあるのだろうか?ポーションと言ってローションを買わされたとかそんな途轍もない恨みが。

そこへタバサさんの救いの叫びが。


「アンタ達、何やってんだい!早いとこやっておしまいっ!」


あーっ!思い出した!この今の今まで引っ掛かっていた既視感!

そうだよアレだ、ヤッ○ーマンのド○ンボーだよっ!

道理で懐かしいはずだ、見てたよ?再放送。。


ド○ンジョ様の一声で、ボヤッ○ーとトン○ラーはゴブリン達に切り込んで行った

頑張れド○ンボー、負けるなド○ンボー。負けたらお仕置きだべぇ。。








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