始まりの1歩(2)
6匹のウルカルグを1匹ずつ倒すにしたって今の時間が午後16時、あと2時間するとフィールド全体が暗くなる
バトルにはとくに問題はないが、夜にだけ出てくるモンスターいたりとかする
そのモンスターはレベルは軽く10を超えるのがいるのでなるべく早く次の村に入って最前線には向かいたい
「ここは覚悟決めて、まとめて倒すしかないかな」
剣をしっかりと握り直してスカイスキルを発動させようとした時に後ろから風を切る音がした
「避けて!」
後ろを振り向くことはできなかったが今の言葉の通りに避けた
1匹のウルカルグが数メートル後ろに飛ばされた
「あれは弓!」
チェーンクロスオンラインではマイナーの弓を使うプレイヤーがいたのは驚きだった
「ゴメン、でも君、反応速度しっかりとしてるね」
そう言って1人の女の子が近くに来た
見た目は動きやすそうな感じのだった
歳も僕と同じぐらいみたいだ
「君は一体」
「私は次の村に向かってるとこだったんだけど、君がモンスターに囲まれてたから助けるよ」
「それなら助かるよ、僕はホワイト、君の、名前は?」
「私はハルだよ、後衛で援護したほうがいいかな?」
後衛でサポートしてくることはとても心強い
「うん、そうしてもらえると助かるよ」
正面を向いて剣をしっかりと握り直して、片手剣スキル・アクシオを発動させて1匹のど真ん中にしっかりと当てた
「右に大きく避けて!」
ハルの指示通りに右に跳ねて避けた
僕がいたとこに弓がきて当たり、1匹倒せた
「すごい、ここまで弓を使えるプレイヤーがいるなんて」
「ホワイトくん、ダガー持ってるかな、あったら貸して欲しいのだけど?」
「小刀ならあるよ、これで良ければ」
剣が飛ばされたり、壊れた時ように予備に装備しておいた小刀をハルに渡した
「よし、これでちょっとした裏技が使える」
裏技?
弓にそんなものがあっただろうか?
「さてと、ここからは私に任せててね」
「モンスターさえ倒せれば僕は問題ないからいろいろと試して」
「分かったよ、正面は君に任せるよ」
僕は片手剣突進スキル・ラルカルを発動させて1番近くにいたウルカルグ当てる
「ホワイトくん、思っきり横に飛んで!」
モンスターから離れるために大きく跳ねた
その時に信じられないものをみた
「いけーー!」
小刀が凄まじい速さで横をすり抜けていった、もし避けれてなかったらダメージをかなり飛んでいたと考えるとかなり恐ろしい
小刀はウルカルグに当たった、だがスピードもかなりあったこともあって貫通して集まってた他のウルカルグにも当たって3匹まとめて倒した
「ふぅ、これを使うと弓の耐久大幅に減少するから奥の手に使うようにしてるんだよね」
リアルで同じことを言ってた子がそう言えばいた、もしかしたら……
「ホワイトくん!避けて!」
考えてたら残り2匹が同時に飛びかかってきてた
この状態から避けることが不可能だ、そうなるとしたら
「はぁーー!」
片手剣2連撃スキル・リロルトを発動させて体にしっかりと当ててモンスターは消滅した
「ホワイトくん今のスキルすごい!」
「……もしかして、東条 遥奈ちゃんなの?」
「え、なんでリアル名前をしってるの?」
「やっぱりそうだったんだ、白夜 白だよ僕は」
「は、はっくん!?」
ハルは目を見開いて驚いた表情を作る
「でも、ハルちゃんの家ゲームとか厳しいはずじゃ?」
「この前の全国大会で優勝したでしょ、それで優勝できたらチェーンクロスオンラインをさせてくれる約束をお父さんとしたんだよ、まさかこうなるとは思わなかったけど」
「なるほどね、でも遠距離武器を使えるのはすごいよ」
「はっくんだってさっきの2連撃スキル良かったよ」
東条遥奈、同じ学校で弓道部に入っている
遥奈ちゃんの家は昔から弓道で数多くの大会なので記録を残してる家なのだ
「今ので一気にレベルが上がって7まで上がったよ」
「私も7だよ」
「そうなんだ、とりあえず早めに圏内にいこ、暗くなるとレベルの高いモンスターが出はじめるから」
「りょ、早めにいこうか」
「りょって、僕と同じ流派のある家でしょ」
「まーね、ほら行くよ」
村にたどり着く間にウルカルグを10体倒してアルムカにたどり着いた
「ここまでに来るのに13まで上がったみたいだね」
「ウルカルグだけでこんなにレベル上がるの?」
「うんうん、それはなかったよ」
「それは群れでいた時に経験値が倍になるのだよ、白坊」
「情報屋のナギ!」
「白坊意外と早かったんだな」
「ナギ、お前よく1人でアルムカに来れたな」
「私をバカにするなよ?」
「知り合いなの?」
不思議そうにハルちゃんが聞いてきた
「ベータテストの時の知り合いだよ、渦巻きのペイントをしてるから間違いなくナギで間違いないよ」
「これが私のトレードマークみたいなもんだからね」
「とりあえず、この状況どう思うナギは?」
「どう見ても色んなとこがおかしいだろな、ログアウトできない時点で」
やはり、ナギもログアウトできないことには疑問に思ってるみたいだ
「それで、メロディーちゃんとは一緒じゃないんだな」
「メロディーちゃんって、か……」
「リアルネームを言うのはマナー違反だからねハルちゃん」
「ご、ごめん」
「メロディーちゃんとは第2層目で再開する予定ではあるよ」
「なるほどね、2人は今着いたとこだったよね?」
ナギの表情がさっきと変わって険しくなってる
「僕とハルちゃんは今着いたとこだよ?」
明らかにナギの表情がさっきまでとは違うのは分かる
「これはまだ確信ではないんだが、HPが全て無くなると現実の死に変わるかもしれない」
今、ナギはなんて言った、HPが完全に無くなったら現実の死になる可能性がある?
アクラル・ブレインは頭を完全に覆う形状にはなっていない、それなのに脳を焼くほどの圧を出すことができるのか?
「まだ確信ではない情報を教えるのは情報屋としてダメだが、白坊にはベーターの時から世話になってたから」
ナギはこうゆうとこはしっかりとしているから1番信用していいと思える1人なのだ
「可能性としてはアクラル・ブレインは今でのVRヘッドとは比べ物のないほどの情報処理が可能になったからリアルの顔にすることができたんだろな」
確かに、アクラル・ブレイン今までのVRヘッドよりも情報の質量が比べ物にならないほどなのは確かなのだ、それだとしても脳を焼くほどの電子信号があるのだろうか?
「とりあえず、もうちょい調べて分かり次第情報提供元よ」
「分かった、とりあえずHPは無くさないように気をつけるよ」
「了解、そっちのお嬢さんも何か聞きたいことあればいつでも売ってやるからな」
「はい、ありがとうございますナギさん」
「そんじゃ、またな白坊、お嬢さんも」
そういい立ち去って行った
これからは下手に1人での行動は控えた方が良さそうだ
「はっくん、私どうしても言っておきたいことがあるの」
「急にどうしたのハルちゃん?」
「私、アイテムこの弓しかないの」
「え?」
「そ、その、弓じたいがすごく高かったの初期金額でギリギリ変えたぐらいだったから」
「ハルちゃん、アバター作る時に武器の選択もしっかりとあったんだよ?」
「え、全然気づかなかったよー」
「まー、ハルちゃんはゲームあんまりしないから仕方がないとこはあるか」
「しょ、しょうがないでしょ、私の家はホント厳しいんだからー」
手をグーにしてポコポコと叩いてきた
「痛いからやめて」
「うー、ひどいよゲームに慣れてない私には〜」
目をうるうるさせなが言うのは昔から変わってない
「とりあえず、明日はハルちゃんの武器を新しいのにするってことで」
「うー、調子いいんだからはっくんはー」
この場所だと宿の料金は安いが部屋はしっかりとしていて休むのには問題ない
「それじゃまた明日だね、はっくん」
「うん、おやすみハルちゃん」
そういいハルちゃんは部屋に入っていった